§第7章§
01
翌日。
放課後を迎えた校舎内を真子と南那は辺りを見渡しながら歩いていく。

「咲良さん、この時間教室に居ないなんて珍しいな。」

「まさか、闇討ちにあったとか……」

「ふざけんなよ!咲良さんに限ってそんな事あるわけないだろ!」

姿が見えない咲良を心配してか不安げな言葉を南那は口にしかけるが、それを遮るように真子が一喝した。

「だいたい咲良さんはマジックがいつ来ても……」

「おい!あれ、見ろよ!」

余裕そうに真子は笑いながら話を進めていくが、今度は南那が話を遮るように声を上げて前方を指差す。

「これって……」

「マジックの奴だ。」

壁に刺さったトランプに駆け寄って短く言葉を交わした2人は、咲良の居る場所を探すために駆け出した。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

真子と南那が咲良を探し始めて暫く経った頃、美術室では金属音と高笑いか響いていた。

「ほら、頑張って。もしかしたら外れるかもよ?頑張れ、頑張れっ!」

ガチャガチャと手錠の金属音を鳴らす咲良へと、ゆりあは手拍子をしながら意地悪に笑って言う。

「って、外れるわけねぇだろ。ばーか。」

必死に手錠を外そうとする咲良の行動を嘲笑すると、ゆりあは彼女の頬を殴り付けた。

「何だよ、その目。……気に食わねぇんだよ、お前のその目。好き放題に暴れやがって……それにお前、橘隆治に色目使ってるのも気に食わないんだよ。」

睨み付ける咲良が癪に障ったのか、ゆりあは文句を口にしながら相手を殴り続ける。

「終わらせてやるよ、これで……」

「咲良さんっ!」

ゆりあが拳を振り上げた瞬間、真子と南那が揃った声で叫ぶようにしながら美術室に姿を現した。

「何だ、お前ら。ここ、貸し切りなんですけど。」

「うるせえ!卑怯な真似しやがって!」

「お前の相手はうちらだ!」

横槍を入れられたゆりあは不満そうに告げながら2人を睨み付けるが、真子と南那も怯む事無く声を上げながら睨み返す。
痺れを切らした真子と南那はゆりあへと殴りかかるが、それぞれ攻撃をかわされるとカウンターの蹴りを入れられた。

「は?今のが攻撃なわけ?」

呆れたように笑いながらうずくまっている真子と南那へと問いかける。

「止めろ……お前らの敵う相手じゃない……」

「ちょっと黙っててくれます?……ああ、橘くんにも近づかないでね。」

2人に声を掛けた咲良にゆりあは告げながら、手錠で繋がれている相手の腹部目掛けて蹴りを入れた。

「うちらのマジ……見せてやるよ……」

「マジが何だって?っていうかさ、マジって何なの?馬鹿じゃないの?」

立ち上がろうとしながら告げた南那を、ゆりあは踏みつけるようにしながら見下したように言い放つ。

「……それはそうと……てめぇに橘先輩は……似合わねぇよ……っ!」

ゆりあが南那を狙っている間に真子は立ち上がると、相手に向かって手刀を放った。
頬に切り傷を与えた真子はニヤリと笑うが、ゆりあ頬の傷を押さえてから蹴り付けて再び真子を横たわらせる。

「お前……今何したか分かってんの?まぁ、お前らのマジってやつも所詮こんなもんなんだよ。」

傷を付けられた事に激怒した為か、ゆりあは何度も真子を踏みつけながら見下すように言葉を続けた。

「人のマジを……笑うんじゃねぇ!」

「何か言いました?」

激昂したように告げる咲良の言葉を受けて、ゆりあは真子を踏みつけるのを止めて咲良を睨み付ける。

「笑うんじゃねぇって言ってんだよっ!」

咲良は更に声を荒らげて言った後、思い切り叫ぶようにしながら力づくで手錠の拘束を解いた。

「嘘だろ……どんなタネ使ったんだよ……」

「タネじゃねぇ……マジだよっ!」

「そんな身体で……私に勝てる訳ねぇだろっ!」

驚くゆりあを睨み続けて咲良は息を切らしながらも言うと、傷だらけの相手を見てゆりあは声に勢いを付けながら回し蹴りを放つ。

「負けない……お前なんかに絶対!」

それをかわした咲良は、無防備になったゆりあの頬目掛けてへとストレートを放った。

「……ショータイムは……終わりだ……」

拳の直撃を受けて倒れたゆりあへと咲良は打ち下ろしにより止めを刺すと、ふらふらと出口に向かって足を進めていく。

「来るな……触るな……」

何とか立ち上がった真子と南那が咲良に近寄ろうとするが、彼女は突き放すように告げると1人で美術室を後にした。
真子と南那は互いを支え合うようにしながら、咲良の後を追って部屋を出ていく。

「マジ……か……」

美術室に残されたゆりあは、横たわりながら床に散らばったトランプを握りしめると小さな声で呟いた。

■筆者メッセージ
kaneyan@ぱるる神推しさん
拍手コメントありがとうございました(礼)
隆治くんがラスボスを倒さなきゃいけないので、話はまだ続きます。
マジすか0はさくらの過去の話みたいですね。
書くかは、まだ未定です。
書かないかもしれません(苦笑)
なんであれ、こちらの完結が先ですね(笑)

さてさて、ストック作成を放棄気味なのでそのうち更新が滞りそうです。
……どうしましょう。
こらるめんて ( 2015/11/02(月) 00:55 )