§第18章§
04
数日後。
学園の人気が無くなった頃合いにラッパッパ部室へと招待した激尾古のメンバー数名に、後日の戦闘について光が説明をする。

「何か質問あるかな?」

「あるわ。」

説明をした彩、美優紀、菜々へと光が問い掛けると、間髪いれずに菜々が彼へと噛みつくように告げた。

「菜々ちゃん、質問って何かな?」

「ウチらだけで充分やん。さや姉とみるきーの記お…」

「アハハハッ、アハハハハハハハハハ!」

光に指されてから菜々は抗議しようとするが、玲奈の笑い声によってそれは遮られる。

「なんやねん、やかましいわ。」

「アハハハッ!可笑しくて可笑しくて。この程度のラッパッパに負けたのに、何か条件が満たされれば自分達だけで充分?こっちを足手まといみたいに言ってるのが可笑しくて。」

腹立だしそうに菜々が玲奈を睨み付けながら言うが、彼女はそんな事おかまいなしに更に煽るように言葉を続けた。

「はぁ!?アンタどの立場から物言って…」

「菜々、もう止めや。」

反論しようとする菜々は玲奈へと一歩近づくが、彩から愛称ではなく名前を呼ばれた為、不満そうに玲奈を睨み付けながらも渋々と引き下がる。

「すまんなぁ。ウチのモンは血の気が多い奴が大半なんや。アンタも気いつけや、頭が苦労するんやから。」

「頭?…こいつのこと言ってるの?」

謝罪した後に彩から忠告を受けると、玲奈はどこか不満そうに座っている遥香を顎で指した。

「フフッ、アハハハハハハッ!私はこんな奴に従ったつもり無いよ。」

「ヨガ、落ち着き。」

玲奈の発言が我慢ならなかったのか杏奈は動こうとするが、咄嗟に由依によって制される。

「質問が無いなら解散だ。これだけ自信家が居るなら心配ないだろう。」

玲奈の発言は気にする様子も見せず、むしろ可笑しそうな様子で全員に告げると遥香は自らの部屋に姿を消した。

「じゃあ激尾古の皆さんお帰りだね。りゅーく…じゃなかった、チャーミー送ってあげる?」

「自分らで帰れるわ。」

解散となり光は隆治に激尾古のメンバーを送るように言うが、玲奈からの鋭い視線に気付き呼び方を改める。
その促しにも怒鳴るように菜々は言葉を返すと彩と美優紀を置いて先に部屋を出ていった。

「咲良。ソルトが居らんからアンタに伝えるわ。…共闘は最初で最後かもしれへん。」

背中を向けながら語っていく彩の言葉に、咲良は相手に目を向けながら静かに耳を傾ける。

「だから今回だけは、ウチも含めて全力でサポートするわ。上手く使ったってや。」

「…ありがとうございます。」

彼女の発言を全て聞き咲良が礼を告げると、彩は挨拶代わりに片手を上げてから部屋を出でいった。

「こびーどうしたん?随分大人しかったやん。」

「えっ?別になんもないで。」

馬路須加学園を出て暫く歩いたあと、違和感を感じていた美優紀へと足を進めながらも彩は尋ねる。

「まだ共闘に納得してないんか。」

「いや、それは無いんやけど。ただ…」

重ねられた彩からの問い掛けには否定の旨を伝えてから、美優紀は考える仕草をとった。

「あの藤宮って人が考えた作戦が…」

「なんや、完璧過ぎて嫉妬してるん?」

「そう完璧やねん。完璧やから…」

何かを言いかける美優紀を彩は真っ直ぐに見るが、やがて彼女は左右に小さく首を振ってから口を閉ざす。

「いや、やっぱなんでもない。」

「なんやねん、気持ち悪いな。」

話を半端で切られた事に納得いかないのか彩は続きを促そうとするが、美優紀は誤魔化すように笑顔を向ける。

「作戦どうこう考えてやるなんて、ウチららしくないやん。まぁ作戦には従ってあげるとして、その範囲でじゃぶじゃぶしたろ?」

「ふっ、そうやな。」

その後美優紀が告げた内容に納得したのか、彩は小さく笑うとそのまま美優紀の横を歩いていった。

■筆者メッセージ
生存報告。
拍手下さった方ありがとうございました(礼)
こらるめんて ( 2016/09/06(火) 09:33 )