§第18章§
01
「誰か、誰か居らへんのかー!」

忠告を受けてから大急ぎで学園へと戻り、激尾古高校の生徒から彩がとある倉庫に向かったという情報を聞いた遥香は教えられた場所へと向かう。
そこで声が聞こえるが、無事であるのを確信した為か遥香はゆっくりと倉庫のドアをを開けた。

「ソルト?なんでここに……」

「詳しい事は聞かなくて良い。むしろこっちが聞きたい位だ……何があった。」

彩から尋ねられるのを一蹴してから、辺りに散らばるパイプや角材を見渡しながら遥香は腕を縛られている彩へと尋ね返す。

「ウチも分からん。気失ってから気付いたらこの様子や。取り敢えず、このロープを何とかして欲しいんやけど。ソルトが見てて楽しいんやったら別やけどな。」

理由が分からない事を告げられてから彩に依頼されると、遥香は壁に掛かっていた日本刀に気付く。
それを手にした遥香は刀身を鞘から引き抜いて彩へと歩み寄った。

「斬る場所、間違えんといてや。」

「大人しくさせるには良いかもしれないな。」

お互いににやりと笑みを浮かべながら言葉を交わすと、遥香は手にしていた刀を使って彩の腕を拘束していた縄を斬る。

「……おおきに、ソルト。またアンタに借りが出来たな。」

「そんな事はどうでも良い。」

遥香は解放された瞬間にふらりとする彩を身体で支えると、自らに腕を回させて安定させた。

「まさかとは思うけど……関係無いって言ってダンマリ決め込むつもりちゃうやんな?」

「……関係ない。」

ゆっくりとしたペースで歩きながら彩は問い掛けるが、遥香はそれに対して気にする様子も見せずに早々に話題を断ちきった。

「そうやんな、関係ないやんな。ウチがああやってアホみたいに吊り下げられててもそれは無関係やんなぁ。」

自嘲するように笑いながら彩は告げると、遥香は考えるように口を閉ざしながら足を進めていく。

「私達がするのはヤンキーの喧嘩じゃない。」

「へぇ、戦争でも始めるつもりなん?」

ようやく口を開いた遥香の言葉に、彩はどこか嬉々とした様子で返事をした。

「なら兵隊は大いに越した事は無い思うけどな。」

さらに説得をするように彩が言葉を重ねると、それを受けて遥香はぴたりと足を止めた。

「明後日、学園の裏……そこで話し合いをする。」

「そうこなきゃなぁ。ホンマにアンタには感謝しかないわ、ソルト。」

相手が折れる気が無いことを察したのか簡単に情報だけを告げると、彩はにやりと笑ってから再びゆっくりと歩き出す。

「ソルト、これでアンタらんとことの休戦協定は終いや。」

よたよたと歩きながら続けていく彩の話を、遥香は返事をすることなく耳を傾けた。

「こっからは、共同戦線やで。」

「お前のとこの奴等が納得するのか?」

「当たり前や。アイツらやって暴れたくて仕方無いんやからな。」

再び楽しそうに笑いながら告げた彩の内容に疑問を持ったのか遥香は問い掛けるが、彩は迷う様子も見せずにその問いに返事をする。

「誰かは知らんけど、ぶっ潰したるわ!」

「煩い、近くで大声を出すな。」

意気込む彩に厳しい言葉を投げ掛けるようにしながらも、自らに身体を預けている相手に合わせて遥香はゆっくりと足を進めていった。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

負傷している人物の身体を支えながら歩くの少女の数メートル離れた物陰から、銃を手にしている男が照準を彼女に合わせる。

「悪く思うなよ……こっちも仕事なんでね。」

その人物が引き金を引こうとした瞬間、背後から突然肩を叩かれた。
反射的に男は背後に立っいるであろう人物に銃を向ける。

「……な、なんで虎徹が……」

「おいおい、銃を向けたまま話すなんて礼儀がなってなさ過ぎだろうが。」

興里が男の銃を持つ手を蹴り上げると、銃は宙を舞う。
空中に浮かんだそれを素早く掴んだ興里は銃口を本来の持ち主である相手に向けた。

「何故邪魔を……」

「変わったんだよ、計画が。」

銃を向けられ動けなくなった相手に手短に答えると、興里は持っていた銃から手を離して地面へと落とす。
それを見た男は目の前の相手に突き付けるべく懐から予備の銃を取り出そうとした。

「ったくよ、何で面倒な事すんだよ。」

しかしながらそれよりも早く興里の拳が男の鳩尾を打ち抜くと、それを受けた彼はがくりと気を失う。

「今大きな音出されたら面倒なんだっつうの。」

気を失った男を地面へと転がすようにして言いながら、彼は携帯を取り出すと何処かに向かって電話を掛けた。

「ああ、俺だ。気に食わねぇけど相変わらず読みは的中だ。……まぁ外れる訳無いんだけどよ。」

電話の相手に向かって話しながら、興里はしゃがみ込んで倒れている人物の服を探り始める。

「後々面倒にしたくねぇから回収頼むぜ。情報は後から送る。」

彼は携帯の向こうの人物に依頼をしてから通話を切ると、服の中から見つけた相手に身の分証らしきものを自らのポケットの中へとしまった。

■筆者メッセージ
真島の兄さんさん
拍手コメントありがとうございました(礼)
さんが重なって申し訳ありません(苦笑)
ご意見なんですが……
肝心な部分が文字化けしてしまい、(???)なシーンとなってしまいました(焦)
申し訳無いのですが、もう1度教えて頂ければ有り難いです。
これからも閲覧、宜しくお願い致します!

久々に更新致しました。
冒頭はマジすか5の雰囲気を出しつつ別物に。
話が大きく異なります。
こらるめんて ( 2016/03/08(火) 23:50 )