§第9章§
04
勢いのある元ラッパッパのメンバーは隆治と真子を包囲していた男達を次々倒していく。

「うらぁぁ!」

「小歌舞伎、1人の相手に時間かけすぎなんだよ!」

1人の男にコブラツイストを掛けながら雄叫びを上げる明日香に、智美は一喝しながら掌底で1人の相手を床に沈めた。

「案外、うちらもイケるな!」

「ああ、敦子の戦いを近くで見てきたんだからな!」

それぞれ相手を倒してから、背中を預けていた佐江とみなみが言葉を交わす。

「アハハッ、アハハハハハハッ!ねぇ、もう終わりなの?アハハハハハハハハハッ!」

気を失っている相手を踏みつけながら告げていたが、別の人物から飛び掛かられるとカウンターを入れて1撃で横たわらせた。

「戦況は劣勢、か。……橘隆治、松井玲奈の所には行かないのか?」

「僕が行く理由が、どこにあるのさ。」

次々倒れていく仲間を見ながらも男は問い掛けるが、隆治は強気に相手へと反論する。

「アハハハハハハハハハッ!おい、お前。」

「ほうほう、松井玲奈の方から近づいてくるとは。」

玲奈が襟首を掴んで隆治を立ち上がらせたのを見て、男は満足そうに告げた。

「殴られても、殴られっぱなし。アハハッ!……馬路須加学園の恥なんだよ。」

襟首を掴んだまま、玲奈は隆治の事を睨み付けるようにしながら話を続けていく。

「……ごめんね、りゅーくん。」

「……えっ……?」

辛うじて届いたその言葉に耳を疑った瞬間、彼の頬へと激痛が走り殴り飛ばされた事に気付く。

「アハハッ、アハハハハハハハハハッ!」

「ごっ……ごめんなさい、ごめんなさい!」

笑いながらも隆治へと玲奈が歩み寄っていくと、彼は何度も彼女に向かって謝罪をした。

「……決まりだ、奴は白だ。全員引き上げるぞ。」

繰り返し頭を下げる隆治を見て男は全員に発言をすると、1番に倉庫を立ち去る。
それに続いて他の男達も、倒れた同胞を担ぐようにしながら姿を消していった。

「私一人でもなんとか出来た。……けど、ありがとうございました。」

「全く、素直じゃねぇなぁ。」

「うんうん、それでこそ学園の生徒だよ。」

強気に礼を述べた真子に佐江は頭を掻きながら言い、みなみはにこりと笑いながら答える。
そんな様子を爪を噛みながら見ていた玲奈であったが、やがて真子へと歩み寄った。

「……何ですか。」

「アハハッ!……前に喧嘩売ってきた分。」

反抗的に真子が問い掛けると、玲奈は声に怒りを込めて告げた後に彼女の腹部に思い切り拳を放つ。

「アハハハハハハハッ!相手はしっかり考えなきゃ、アハハハハハハハハハッ!」

「玲奈!」

「止めろ、もう充分だ!」

倒れ込んだ真子に再び近付いて数回踏みつけるが、慌てて駆け寄った佐江とみなみに引き剥がされた。

「帰り道、気を付けろよ!」

「馬路須加学園の看板背負ってんの忘れんじゃねぇぞ!」

念を押すように明日香と智美は2人へと言うようにしてから、元ラッパッパのメンバーは倉庫を後にする。
真子は何とか立ち上がると、同じく傷だらけになった隆治に近寄った。

「あれは……聞き間違い……?でも……」

「橘先輩!……大丈夫ですか?」

「あっ……ふふ、こんなにボロボロになっても軽蔑しないんだね……」

「……当たり前じゃないですか……最初に助けに来てくれたのは先輩です!」

ぼんやりとしている相手を心配するように真子が掛けた声で我に返った隆治は苦笑いをするが、真子は彼に向かって柔らかく微笑みかける。

「……帰ろっか、学校に。」

「はい。……あ、肩貸します。」

お互いを支えるように立ちながら、隆治と真子は学園目指して倉庫を出ていった。

■筆者メッセージ
投票、ありがとうございました(礼)

ゲキカラちゃん大暴れ。
……って、あれ?

気が向いたら、今日中にもう1話更新します。
こらるめんて ( 2015/11/24(火) 21:29 )