第一章
09

あれから月日は経ち...
1週間後に春の大会を控えている。
いわゆる新人戦。

これまで色んな所と練習試合を重ね、1年ももちろん俺達も成長した。
まだまだ先輩方には及ばないが練習試合は勝率では70%程になってきている。
エースはもちろん3年生。
うちのチームで唯一のサウスポー。


因みに俺らの代はピッチャー出来るのが俺と雄也。
でもいつも二遊間を守ってるからまず登板することはない。
エースの先輩もあんまり崩れないし。
気楽に守らせてもらってます。



その為、練習にも一段と力が入る。
でも慣れてきて体力的にもついていけるようになってる。
慣れってすげえな...


「よーし!今日はこれで終わりだ!お疲れさん!」

「ありがとうございました!!」


「あーー!疲れたー!」

「...まだ叫べる気力残ってんのかよ」


俺はもう叫べる程の気力はねぇよ。
雄也の体力は凄い...毎回思うが。


「雄也すげえなやっぱり。ショートやってるだけあるわ。外野の俺とは比べ物にならんくらいの運動量だもん。」


拓が感心したように言う。


「まぁ親父と小さい頃よく走ってたから体力には自信あるよ。」


雄也は親父が元プロ野球選手で幼い頃から野球をやってたらしい。
体力つけるためにも毎日朝と夜走ってたらしい。


「てかもうすぐだぜ。大会」


更衣室を出てすぐ拓が言う。

「あぁそうだな。」

「随分と冷静じゃない」

「去年も行ってるし雰囲気には慣れた」

「ほぉ...流石ですねぇ翔吾さん」


そんな話をしながら校門に行くと星野と日芽香がいた。

「おっお疲れ〜!」

「おお!ひめたん!お疲れ!」


雄也の反応が素晴らしく良かったな。

「相変わらずだねぇ皆さん。じゃあ俺はこっちなんで。じゃあな!」

「おう。お疲れ拓!」


あの日以来このメンバーで帰ることが多くなった。
俺も星野をさん付けしなくなり、雄也もみなみちゃんと呼ぶほどの仲になった。
中元の事も日芽香と呼ぶように。


日芽香と雄也と別れ、星野と2人で帰っていた。

「ねぇねぇ」

「ん?どした?」

「そろそろ...私の事名前で呼んでよ。」


はい?今なんて?

「...え?」

「だから...名前で呼んでってば。」

「......」

「ひめたんは名前なのに、私は名字じゃん。」

「...……うん」

「なんか...まだ壁がある気がするの」


星野がちょっとさっきからしおらしかったのはそのためなのか?

「ねぇ...ダメ?」


目を潤ませないでくれよ...

「...分かったよ。」

「ホント?」

「ホントだよ。みなみ。」


...ぬおおおお!なんだこれえええ!
恥ずかしすぎるわあああ!
顔が熱いよ。。

「...ありがと」


そう照れながらも笑顔で言った。


暫くしてみなみの家に着いた。


「じゃあ、また明日ね!翔吾君!」

「おう。じゃあな」



...はぁ精神的に削られたな...
明日が怖ぇよ...


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■筆者メッセージ
またまたとても久々になってしまいました。

どのタイミングで章変更するか決まってない...どーしよ...
ヒロりん ( 2016/02/23(火) 16:16 )