山本彩 V
横山由依はバスタオルをはずすし、その裸身を露わにする。
ひかえめながらも形の良いバスト、アイドルとしてはすこし太目のウエストから伸びた健康的な太もも。そして、股間にそびえる男性器。
「ゆ、ゆいはん!!」
ギンギンに勃起して主張しまくる由依ちんこに山本彩は驚愕する。
「な、なんでソレが生えてんねん!?おかしいやんか、AKBはやっぱおかしいわ!?」
混乱する彩に対して、由依は鼻息を荒くしながら、
「彩ちゃん、うちと仲良くしてくれるんやろ?」
「そーゆー意味じゃないから!」
「はよ、舐めたり挟んだりしてや」
「ちょっと待って!ね、話聞いて!」
彩は、犬におあずけするように手のひらを由依に向けて制止を促す。
由依は不満げに唇を尖らしながら、
「話聞いたら、エッチなことしてくれるん?」
「え?じゃあ、話をせんかったら、エッチなこともせんでええの?」
「話をしーへんなら、すぐエッチなことする」
「なんでエッチすること決まってんの!?」
「そんなん当たり前やんか。そのためにうちに来たんやろ」
「ちゃうわ!!
「じゃあ、なんでうちに来たん?」
「だから、朱里のことで……」
「朱里朱里うるさいわ!うちとも仲良くしてや」
「うん。仲良くするよ」
「ほな、ちんこ舐めて」
「なんでやねん!!」
会話は堂々巡りするばかりだ。
由依としては、なんとしても彩とエロいことをしたくて仕方ない。なにせ、いま中高生の間で一番オナペットにされていると名高い山本彩が目の前にいるのである。しかもニットでおっぱいを強調させた格好で。
はよう、その爆乳に触れたいわぁ。
揉みしだきたいわぁ。
由依の血走った眼を見て、震え上がる彩。
打開策を懸命に模索する。
「ゆ、ゆいはん、あ…えっと、うち、スプライトが飲みたいな、取って来て欲しいな」
「……すぷ、らいと!?ナニソレ!?」
「あかん!壊れたロボットみたいになっとる!」
「スプライト、無理ネ。カルピス、出せるヨ」
「ド下ネタやんかっ!!」
「彩ちゃんがニギれば、いっぱいいっぱい、カルピス出るヨ」
と、ちんこを突き出す由依。
破裂せんばかりに血管の浮き出たペニスを目の前にして、彩は硬直する。まるで蛇に睨まれた蛙のように。
「さあ、ナメて。ペロペロと。そして、シコシコと」
と、迫る由依。
その瞳からは、もはや人間味が失われている。
それを見たとき、彩ははっと気づく。
《禁断の果実》が必要なんや――と。
ミッション系の学校に通っていた彩は知っている。
裸で暮らしていたアダムとイヴは、《禁断の果実》を食べたことで羞恥心を得て、服を着るようになったことを。
いまの横山由依は原始に還っているのだ。
全裸でちんこを丸出しにしても恥ずかしさの欠片も見えない彼女の姿はまさにアダムだ。いや、一応女だからイヴかもしれない。
《禁断の果実》を由依に与えれば、きっと羞恥心を取り戻し、ちんこをしまうことだろう。
彩はキリスト教の教えを思い返した。
《禁断の果実》は性のメタファーではなかったか。
そう教わった気がする。
と、いうことは……
「……わかったで」
彩の瞳に光が宿る。
やるべきことがわかった、覚悟を決めた顔つきに変わる。
「ゆいはん。このおちんちん、うちがイカせたるわ」
山本彩は自分自身が《禁断の果実》になることを決めた。
そして、ちんこが絶頂すれば、もとの優しい横山由依に戻ると信じた。
キリスト教の教えはきっと彼女を導くはずだ。
《禁断の果実》を食した先に待ちうけるそれを、人はこう呼ぶ。
――《賢者タイム》と。