3話
和哉「奈々の応援は無駄で無意味。お前ならそれくらい分かるだろ!奈々以外の誰が生徒会長に相応しいと思ってるんだよ?それと奈々が生徒会長にならないと、引き継ぎなんて面倒なことやることになるだろ!」
潤「なぁ、奈々ちゃんが生徒会長になるって信じるのは良いけど、最後のは言わなくてもいいだろ!」
和哉「本心だから仕方ないだろ」
潤「作ったキャラのくせに」
和哉に聞こえないように呟くと、潤は学校に戻ろうと、和哉に背を向ける。
和哉「誰にも言うなよ、特に奈々には」
潤「分かった、分かった」
適当な返事をすると、潤は玲奈達に話すために走り出す。
彩「で、どうやった?」
潤「奈々ちゃんの心配する暇があったら、勉強でもしてろって言ってたよ」
和哉が最初に言っていたことを玲奈達に伝えると
玲奈「金属バット用意してて良かった」
彩「ホンマや、野球部から借りてきて正解やったな」
玲奈「逃がさないからね」
逃げ道を塞がれた潤は隅に追い詰められる。
彩「ホンマのこと言わんと、これでシバくで」
潤「奈々ちゃんに内緒にしてくれるなら話すよ、金属バットで殴られたくないから」
玲奈「良いよ」
奈々に内緒にすると玲奈達が約束すると、潤は和哉が言っていたことを話す。
玲奈「だって、奈々ちゃん」
潤「えっ・・・?マジ・・・」
潤が振り向くと、和哉が使っている机の下から笑顔の奈々が現れる。
奈々「潤さん、ありがとうございます。お兄ちゃんの期待に応えられるようにガンバります」
潤「・・・・・・・・・・・・」
唖然とする潤を後目に、奈々は生徒会室から出ていき、玲奈と彩も金属バットを返しに野球部の部室に行く。和哉との約束を破らされて言い訳を考える潤を一人残して。