4章
26話
和哉「分かった、お化け屋敷入ろう」

 笑顔で入口に向かう和哉を見て、玲奈は頬を膨らませ、彩は嬉しそうに和哉の後に続く。しばらくすると何度か彩の叫び声がする。その間隔は玲奈の時より短く、思っていた以上に早く二人は出てくる。

和哉「何でもしてくれるんだよな?」

彩「女に二言は無い!」

和哉「じゃあ・・・・・・」

 彩は秘かに期待に胸を膨らませるが、和哉は未姫が座るイスの横にあるゾンビのマスクを手に取り、彩に渡す。

未姫「あ〜、それは・・・・・・」

和哉「残り時間はそれを被って、ここでお化けやってもらおうかな。それが終わったら、調理室の片付け、俺の分までやれよ」

 和哉が彩にHなことをすると思い、頬を膨らませていた玲奈だったが、彩がやらされることを聞いて、上機嫌になる。

玲奈「会長、一緒に巡回しませんか?」

和哉「松井さんは調理室に戻って仕事」

彩「残念やったな」

 巡回と称して和哉とデートしようとした玲奈だったが、その目論見は見事に崩れ、彩に笑われる。

玲奈「会長はどうするの?」

和哉「俺は巡回」

彩「そないなこと言うて」

玲奈「サボるんだ」

 玲奈と彩に行動を読まれた和哉は図星だったせいか、僅かながら動揺する。

玲奈「サボるなら、私と一緒に調理室に戻りましょう」

 彩に見せつけるように和哉の手を掴むと、玲奈は和哉を調理室に連れていく。

未姫「あの、それ返してもらえますか?」

彩「後で返すからエエやん」

真子「あ、それお兄さんが被ってたマスクだ」

 和哉が被ってたと聞いて彩はすぐにマスクを被り、お化け屋敷に入りお化け役をする。和哉は玲奈に調理室で働かされ、彩はお化け役をし、文化祭終了の時を迎える。

COM ( 2015/11/24(火) 18:41 )