15話
彩「あのアホ、まだ見つかってないみたいやな」
サプライズイベント開始から一時間、和哉は未だに捕まっていない。
由紀(も〜、岡田君どこなの?イチャイチャする時間無くなっちゃう)
未姫(お兄さん、誰にも見つかってないといいけど)
杏奈(先輩、私が行くまで待っててください。今度は私が先輩を助けます)
三人もそれぞれの目的を持って、和哉を探し回るが、一向に見つけられない。
潤「みんな、早く戻ってきてくれよ」
奈々「潤さん、ケーキセットあと五人分です。あ、いらっしゃいませ」
男装した奈々目当ての女子生徒が集まりだし、喫茶店は徐々に忙しくなっていた。
玲奈「会長、こんな所にいたんだ。気持ち良さそうに寝てるな〜」
開始から一時間、ようやく玲奈が和哉を発見していた。
玲奈「ツンツン、ツンツン。会長、起きないとここに、キスしちゃいますよ〜」
和哉の左頬を指でつつくが、和哉は起きそうにない。
玲奈「起きない会長が悪いんだからね」
玲奈はピンクの口紅を付け、和哉に顔を近付ける。
玲奈「会長、起きないと、ホントにしちゃうよ・・・・・・チュッ」
和哉の左頬にキスマークを付けた玲奈は更に
玲奈「会長、起きないと、こっちにもキスしますよ」
しばらく和哉の右頬をツンツンとつつき、和哉が起きないことを確認すると、右頬にもキスマークを付ける。そして、和哉を起こそうと、体を揺らすが、全く起きそうにない。
玲奈(どうやって起こそうかな?)
和哉を起こす手段を考える玲奈は、和哉のスマホを見つけ、先ずはキスマークを付けた和哉の寝顔を撮り、自身のスマホに発信し、和哉の携帯番号をゲット。それが終わると、和哉がいつも使っているであろうアラームを鳴らす。
和哉「ん〜〜、あ〜〜もう二時間経ったのか・・・・・・眠いけど、そろそろ戻ろ・・・あれ?松井さん?」
寝惚け気味の和哉は、欠伸をしたあと、玲奈の存在に気付く。
玲奈「さー、調理室に戻りましょう」
玲奈に腕を掴まれ、和哉は強制的に調理室に連れていかれる。