02
次の日俺は地元の田舎に戻っていた
久しぶりに嗅ぐこの懐かしいような空気、景色
すべてが懐かしい
でもぽっかりと空いた心遠藤さんが死んだなんて
そのまま駅の近くの喫茶店に入るすると中から声がかかる
「おう、久しぶりだな祥平」
「うん、久しぶり駿」
そう俺の名前は立花祥平、今年大学を卒業して
ごく普通の一般企業に合格した
そして目の前でこっちに手を振っているのが
南 駿
高校の時に一番仲がよかった同級生それなりに友達もいて、楽しい学生生活を送っていた中で一番の親友だと思う
「ホントに久しぶりだな3年ぶりくらいかな
しっかしすっかり、祥平は社会人って顔になったな」
「そういうお前だって今何してるんだっけ?」
その問いに嬉しそうに鞄からカメラを取り出した
「俺はね今、カメラマン目指してんのまぁ、言っても今はアシスタントだけどな」
嬉しそうにカメラの話をしだした
俺が高校生の時に急に言い出した駿の俺、カメラマンになるわって言葉
あの時はバカにして笑っていた
でも今、駿はその1歩をちゃんと踏み出そうとしていた
あのころと変わろうとしなかったのは俺だけなのかもしれない