笑顔が絶えない警察官































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第4章 信じたものは折れない
馬鹿力
ギュルル〜!!
エンジンを吹かして、タイヤを回している。
さくら「こ、こっちに来るの・・・」
鶴木「そ、そうだな。」
拳銃を出そうか迷っている。
拳銃を出せば、間違いなく村井さんとさくらを助けることができる。ただ・・・
鶴木「・・・」
さくら「???」
俺は、さくらの方を見る。
拳銃で人を殺すかもしれない。
それに外して、突っ込まれて一緒に死ぬかもしれない。
鶴木「ど、どうすれば・・・」
組長「おらぁ!!もう終わりにしてやるよ!!」
車が、発進してきた。
鶴木「く・・・」
俺は、ホルスターに手をかける。
村井「つ、鶴木!」
鶴木「え?」
村井「お前の思ったことをやれ!いっ!」
さくら「む、村井さんっ!」
鶴木「・・・」
俺は、覚悟を決めた。
鶴木「じゃ、村井さん。借りますよ。」
村井「ぁっ?ぃ!」
俺は、村井さんの警棒を取る。
鶴木「じゃ、行ってきます。」
俺は、そのまま車に突っ込む。
さくら「つ、鶴木さん!!」
組長「はっはっはっ!馬鹿が!!」
タイミング見て・・・
鶴木「ふん!!」
俺は、自分の警棒を車の右タイヤに投げ込む。
カチャン!ガツン!!
組長「のわぁ?!」
「おぉ?!」
警棒を踏んだことにより、右タイヤが浮いた。
俺は、その場で止まって・・・
鶴木「終わるのは、お前だ!!」
車のバンパーに警棒を突っ込み・・・
鶴木「ぐぅ・・・あぁ!!!!」
組長「ぎゃ、ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」
ガチャン!バタン!ドスン!!!
鶴木「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。」
車を横に転がした。
スピードが乗っていたため勢いよく回った。
車体は、その勢いでぼろぼろになった。
さくら「え、え・・・」
村井「あ、あの馬鹿・・・」
俺は、村井さんとさくらの方を見て、
鶴木「に、にしし。」
やりきった笑顔を見せた。
ウゥ〜!!ピーポー!!ピーポー!!
応援に駆けつけたパトカーと救急車が来た。

満腹定食 ( 2022/05/21(土) 12:06 )