笑顔が絶えない警察官































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第4章 信じたものは折れない
どんな時でも
鶴木「村井さん!!」
俺は、吹き飛ばされた村井さんの所へ寄り、村井さんの状態を見るため膝をつく。
鶴木「村井さん!!」
村井「つ、鶴木・・・」
話せるが、腕は肘が外れていて、頭と足から血が出ている。
鶴木「至急!本部!至急!本部!!受傷一名!至急、救急車を要求する!!」
組長「村井〜、これでお前の上司の所へ行けるな〜。あはは〜!!」
車は、組長の隣に停まっている。
鶴木「っ!」
「鶴木さん!」
鶴木「え?!さくら?!」
さくら「村井さん・・・」
村井「じょ、嬢ちゃん、は、早く・・・」
さくら「嫌です!」
鶴木「それより、他のメンバーは?!」
さくら「中に避難しました。村井さんを見捨てるわけには・・・」
鶴木「だけど!!」
組長「おい、早く終わらしてくれよ〜。」
刀の峰を触りながら、こっちに歩いてきてる。
鶴木「くっそ。」
さくら「鶴木さん・・・」
村井「つ、鶴木・・・」
俺は、立ち上がり・・・
鶴木「大丈夫です。捕まえて見せます。さくら、村井さんを頼んだ。」
さくら「鶴木さん・・・」
鶴木「大丈夫。俺、強いから。」
俺は、今できる精一杯の笑顔を見せる。
そして、組長に向かう。
村井「い、行くな、鶴木・・・」
村井さんのか細い声が聞こえたが、行くしかない。
組長「別れの挨拶か?」
鶴木「あんたを逮捕するって、言ってきた。」
組長「はっは、生意気だな。」
チャキッ!
鶴木「どうも。」
警棒を構える。
組長「先にお前をあの世に逝かせてやるよ!!」
鶴木「俺は、死なねぇーよ!警察官の責務がある限りな!!」
ガキン!ギチギチッ!
組長「ほぅ〜。」
鶴木「んっ!」
キン!
組長「なかなかだな。」
鶴木「ありがとうございまっすっ!!」
ブン!
組長「大振りだな!!」
鶴木「っん?!」
キン!
組長「もしかして、怖気付いているのか?若造。」
鶴木「う、うるせぇ!!」
ギン!
鶴木「ふぅ〜。」
組長「ふん、若いな。」
鶴木「うるせぇ。」
落ち着け、相手の挑発に乗るんじゃねぇ。
次で決める勢いで、力を振り絞れ。
俺は、警棒を両手で持つ。
絶対に決める。
組長「ほほぅ・・・面白い。」
組長も刀を構え直す。
さくら「鶴木さん・・・」
村井「つ、鶴木・・・」
ビュ〜!!カサッ!!
組長「ふ・・・」
鶴木「っん!!」
力強く地面を蹴る。
組長「なぁ?!」
鶴木「でりゃぁ!!」
バキン!!
組長「なぁ?!」
鶴木「どりゃぁ!!!」
バッチン!!!カン!カラン!!
組長「ぐぁ!!」
刀を折り、組長を戦闘不能にさせた。
鶴木「お縄・・・」
ギュルルル!!
鶴木「なぁ?!」
組長の後ろから車が見えた。
俺は瞬時に後ろに飛び、回避する。
組長「終わるかよ、村井。俺を見たことを後悔するがいい。」
組長は、車に乗って走り出した。
俺は、一旦村井さんの所に行く。
さくら「ど、どうなるんですか?!」
鶴木「わからん。けど、わかるのは・・・突っ込んでくることだな。」
さくら「え、え?!」
200m先に車がいる。
ライトをつけて、エンジンを吹かしている。
鶴木「どうすっか。」
俺は、選択を迫られている。

満腹定食 ( 2022/05/15(日) 14:38 )