受傷
「いけぇ!!」
「あいつらを潰すぞ!!」
男達は、俺と村井さんを見て、走ってくる。
村井「鶴木!!」
鶴木「はい!!」
俺は、前に出る。
「くらえ!!」
鶴木「エィシッ!!」
俺は、警棒を振り抜く。
バチン!!
「いってぇ!!」
「死ねぇ!!」
鶴木「エッシィ!!」
バチン!!
「たぁ!!」
警棒の重さと振り抜きで、手首が赤く腫れている。
「おい!1人だぞ!」
「潰せぇ!!!」
鶴木「来いやぁ!!おらぁ!!!!」
声を張り、相手を威嚇する。
男達は、少し怖気付いている。
「へぇ、だったら後ろだ!」
1人の男が俺の横をすり抜けて、村井さんの所に行く。
村井「肩!!こてぇ!!!」
バチッ!バチン!
「あいたっ!!」
見えないくらいの速さで、右肩と右手首を叩いた。
村井さんは、剣道3段の全国大会出場者だ。そう簡単にやられない。
鶴木「おい!さっさと来いや!!」
「くっそ、もっと回り込め!!」
「ほら!早く!!」
鶴木「遅いわぁ!!!」
バチッ!バチッ!バチン!!!
「いっ!」
「いでぇ!!」
「たぁ!!!」
少しずつ無力化させて行く。
あと、7分くらいで応援が来る。
それまで耐える。
「おいおい、これだから素人を使いたくなったんだよ。」
「あ、兄貴?!」
男達の後ろの方から、リーダー格が現れた。
村井「お、お前・・・」
「よぅ、村井。」
鶴木「村井さん、あれ・・・」
村井「俺が追っていた組の組長だ。」
組長「久しいな。あれ?あの巡査部長さんじゃなくて、若いのと組んでいるんだな。」
村井「て、てめぇ。」
組長「おい、お前らは、応援のパトカーを混乱させろ。いいな?」
「「「へい!!」」」
男達は、ぞろぞろと走り出す。
村井「絶対捕まえる。」
村井さんは、走り出した。
鶴木「む、村井さん!!」
組長「それだよ。村井!!」
ガキン!!
組長は、刀を出してきた。
村井「てめぇを捕まえて、あの人の無念を晴らすんだよ!!」
組長「それが、できればいいけどな!」
キン!キン!ガキン!
鶴木「・・・」
俺は、組長の背後を取るようにゆっくり回り込む。
村井「その刀を捨てろ!!」
組長「無理な命令だな!!」
ガキン!
今だ!
鶴木「その刀を捨てろ!!」
少し距離があるが、駆け足でなんとかいける!
ブ〜ン!
鶴木「え?」
右からエンジン音が聞こえた。
車がものすごいスピードでこっちに来る。
村井「つ、鶴木!!!」
キン!!
タッ!タッ!タッ!ドン!!
鶴木「うわぁ!」
ドーン!
村井「ぐわぁ!!!」
鶴木「む、村井さん!!」
ゴロゴロ!!
組長「はっはっは!無様だな!村井!!」