笑顔が絶えない警察官































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第25章 立ち上がる心
聖母に祈りを
さくら「安静にするんだよ。」
鶴木「わぁーとるって。」
さくら「じゃ、行ってきます。」
鶴木「いってら。」
ガチャン!
鶴木「はぁ・・・」
さくらを見送って、いつものソファーに戻る。
やることがないって辛い。
今の姿で出歩くのはあんまり良くない。
包帯は少しずつ外れているけど、それでも火傷の痕が残っている。
鶴木「ちくしょう・・・」
ヘリを捕まえたくて、出て行ったのが間違いだった。
情報をもらえるチャンスを潰してしまった。
どちらにしろ俺が悪い。
Prrrr
[齊藤京子]
鶴木「はい、もしもし?」
京子『大丈夫?』
鶴木「生きてるけど?」
京子『時間ある?』
鶴木「めちゃくちゃ。」
京子『だったら、私のところに来て。』
鶴木「あいあい。」
〜〜〜〜
京子「落ち込んで・・・る?」
鶴木「そこそこ。」
京子さんと合流して、ちょっと歩いている。
まだ人が来るらしい。
「きょんこ〜!来たよ〜!!」
京子「なっちょ〜!」
潮さんが来た。
2人は手を重ねて、キャッキャッしている。
潮「あ、鶴木・・・え?!どうしたんですか?!」
鶴木「色々あった。」
京子「今、事件を解決しているの。」
鶴木「それは・・・半分正解だけど。」
京子「あと半分は?」
鶴木「事件を迷宮入りしかけた。」
潮「嘘でしょ?!」
鶴木「純粋だな。」
潮「もう〜!嘘つかないでください!」
怒って手を上下に振っている。
ドラ〇もんだな。
潮「あ!今、失礼なこと考えてたでしょ!!」
鶴木「ん?全然?」
潮「ちょっと?!」
鶴木「・・・」
京子「え、ち、ちょっと、いきなり静かにならないでよ。」
鶴木「あ、すまん。」
京子「やっぱり、大丈夫じゃないじゃん。」
鶴木「まぁ、そうだな。」
潮「悪い事ばかり起きているんですね。だったら、これを聞かせてあげます。」
潮さんは、カバンからボールを取り出す。
鶴木「なにそれ?」
潮「ガムランボールって言うんです!邪気を祓ってくれますよ!」
シャララ〜!シャララ〜!
京子「まだ持ってたの?」
潮「いい流れを作るために必要なの!」
あれ?なんか・・・
鶴木「聖母・・・」
京子「え?」
鶴木「鶴木さん?」
俺は、なぜか潮さんに祈りを捧げていた。
潮「ち、ちょっと?!やめてください!!」
京子「教会の人じゃん。」
半笑いで京子さんも言う。
潮「ちょっと?!」
鶴木「けど、ありがとう。」
なんか軽くなった気がする。

満腹定食 ( 2023/04/08(土) 00:23 )