笑顔が絶えない警察官































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第14章 春の暴行防止運動
火事場のフルパワー
理佐side
攻撃をギリギリ受け流している鶴木君。
このままじゃ・・・
バギィ!
理佐「あっ!鶴木君!」
咄嗟の判断で道路に出る。
理佐「やめて!!」
鶴木「理佐さん!!」
「おらっ!!!」
バッキィ!
鶴木「ぐごぉ!!」
ほぼ目の前で、鶴木君が吹き飛ばされる。
理佐「つ、鶴木君っ!!!」
あ、やってしまった。
〜〜〜〜
なんとか攻撃は耐えたものの・・・
鶴木「ぐ、ぐぅ!」
耐刃防護衣のおかげで致命傷は逃れたものの、胸と肩らへんが痛い。
右腕は使い物にならない。
「鶴木!大丈夫か!!」
俺は左腕を上げてグッとサインを出す。
だが・・・
鶴木「ぐぅ!」
痛い、腕も上がらん。
「立った!立った!」
「ひゃっはー!あいつ、潰れているぞ!」
「おっしゃ!」
「お、おい!待て!」
奴ら、完全に俺を狙いにきた。
右腕一本しかない。
だが・・・
理佐「つ、鶴木・・・」
鶴木「出てくるな!!!」
理佐「っ!」
理佐さん、怒号を与える。
すまないが、そうしないと酷いことになる。
鶴木「・・・」
理佐「・・・あ。」
俺は、理佐さんに微笑む。
鶴木「うし。」
覚悟を決める。
このまま止めなければ、奴らは他のところに危害を及ばされる。
そんなことはさせない。
鶴木「・・・」
スッ!
俺は、警棒を構える。
一撃、一撃だけでいい。
「お?!死ぬつもりか?!」
「よっしゃ!お望み通りにしてやるよ!」
鶴木「・・・」
まだ、まだ、まだ、まだ・・・
「くらえ!!」
鶴木「っ!」
今だ!!
思いっきり足を踏み込み・・・
鶴木「んっ!!!」
振り切る!
ボスッ!!!!
「どわぁ!!!!」
「ぬわぁ!!!!」
バイクに乗っていた男2人は吹き飛んだ。
「うわっ!!」
「ちょっ!」
「やべぇ!!」
「ぎゃぁ!!!」
ドン!ズザァ!!ガシャン!ズザァ!!
ガシャン!!ガシャン!
鶴木「ざまぁみろ。」
吹き飛んだ2人を避けようとして、暴走族はハンドル操作を誤り、転倒していった。
「か、確保っ!!」
「それより、消防だろ!!」
鶴木「い、いって。」
お、終わった。
理佐「鶴木君!!」
鶴木「理佐さん・・・」
理佐さんが駆け寄ってくる。
理佐「っ!」
鶴木「ち、ちょっと!いっ!」
抱きしめられる。
いてぇー!
理佐「ごめんね。飛び出さなかったら、あのまま終わってたよね。」
鶴木「まぁ、まぁ、そうっすね。けど、これでよかったんすよ。」
ウゥ〜!ウゥ〜!
機動隊が来た。
後処理は任せよう。

満腹定食 ( 2022/10/29(土) 20:22 )