笑顔が絶えない警察官































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第11章 最大の決断
拝啓、かーちゃんへ
日垣side
日垣「鶴木、大丈夫ですかね?」
岡田「どうだろうな。母親を亡くすって相当な負担だろうし、まだ休むと思うな。」
鶴木が出勤する日だ。
前に電話をしていた時は、声に元気がなかった。
もしかしたら、休むかもな。
いつものように更衣室に向かう。
ガチャッ!
日垣「あれ?綺麗に・・・」
岡田「お?」
鶴木「あ、おはようございます!!」
制服に着替え、笑顔で掃除をしている鶴木がいた。
〜〜〜〜
日垣「な、なぁ?鶴木。」
鶴木「はい?」
日垣「その、なんだ、大丈夫か?」
鶴木「はい、大丈夫ですけど?」
日垣「無理してないか?」
鶴木「全然?」
日垣「そ、そうか・・・」
日垣さんがよそよそしい。
なんでだ?
それに岡田さんも。
大西「鶴木君、お母さんから何かもらったの?」
鶴木「まぁ、はい。それで、前に向かうって思いました。」
岡田「それは、遺書か?」
鶴木「まぁ、そうですね。けど、もう大丈夫なんで、あ、パトロールに行って来ます!」
日垣「お、おい!鶴木!!!」
俺は、パトロールに向かう。
さぁ、今日も始まるぞ。
ーーーー
次の日
さくら「ねぇ、大丈夫なの?」
鶴木「ん?大丈夫やけど?」
さくら「最後を見れなかったんでしょ?」
鶴木「仕事だったからな。」
さくら「これからどうするの?」
鶴木「前に進む。それ以外ない。」
さくら「行けるの?」
鶴木「あぁ。今日は、これからしたいことあるから、出てってくれるか?」
さくら「あ、うん。わかった。明日ね。」
鶴木「あぁ。」
さくらを帰らして、ペンと紙を持ってくる。
そこにかーちゃんの手紙を置く。
[拝啓 裕太へ
 この手紙を見ているってことは、私はいないと思います。本当だったら、裕太の制服の姿を見たかったのが、後悔していることかな。けど、裕太が人のために頑張って走り回っていることは、誰よりも理解しています。だから、私が死んでも絶対続けてください。それが、私からの最後の命令です。仕事で、私の最後を見れなくても後悔しないでください。それで、とーさんが怒って、とんでもないことを言ってくると思いますが、それは、裕太と私のことを思って言っているんだと思います。その間は、とーさんの言うことを聞いてください。最後に人を守ったことを誇ってください。カッコいい警察官であり続けてね。
               母より]
鶴木「・・・」
これを見て、渡す相手がいないけど、手紙を書こうと思った。
[拝啓 かーちゃんへ
 最後の姿を見れなくて、ごめんなさい。けど、困っている人がいたから、俺は助けに行くしかなかったけど、俺はその選択肢をして、よかったと思う。警察官であり続けるためには、それが正解かもしれないけど、かーちゃんの最後を見れなかったのは、俺の人生の後悔だと思う。だけど、俺はそれで警察官を辞めることはないし、とーちゃんの言うことも聞くこともないと思う。これからは、1人でなんとかして生きていきます。だから、天国で見ててください。絶対、カッコいい警察官になります。
              裕太より]
鶴木「よし、これでいいか。」
この手紙をかーちゃんの手紙と合わせて、どっかに隠しておこうか。
鶴木「よし、明日から頑張るぞ。」
かーちゃん、俺やるよ。

■筆者メッセージ
次にいきます。
満腹定食 ( 2022/09/18(日) 12:37 )