笑顔が絶えない警察官































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第11章 最大の決断
余命宣告
鶴木「・・・」
何もない休日。
俺は、ただ窓の外を見ている。
鶴木「・・・」
ーーーー
2週間前
父『実は、かーちゃんな、長くないやわ。』
鶴木「え?うそやろ?」
父『ほんまや。今日な余命宣告されてん。』
鶴木「ど、どれくらいなん?」
父『もって3ヶ月って言われたわ。』
鶴木「う、嘘やん。」
父『すまん、ほんまや。かーちゃんに止められててんけど・・・』
鶴木「わ、わかったわ・・・」
父『すまんな、裕太。』
ーーーー
鶴木「はぁ・・・」
かーちゃんが、余命宣告された。
いつか来るとは思っていたが、来てしまった。
もう長くないのはわかっていたが、電話してても元気なかったのは、そう言うことかよ。
鶴木「どっすか・・・」
有給を取って、一旦かーちゃんに会いに帰るか、まだ仕事をするか。
「わぁ!!」
鶴木「どわぁ?!!」
バタン!!
鶴木「いった!!」
「どう?!びっくりした?!」
鶴木「なにすんねん!!金川!!」
金川「え?たまには、こう言うのもありでしょ?」
ニカッ!と笑う。
鶴木「たく、いてて。」
そのままソファーに戻る。
金川「元気ないよ?どうしたの?」
鶴木「ん?疲れたからな。」
金川「嘘つかないで。さくちゃんも心配しているんだよ。最近元気ないって。」
鶴木「この時期は、忙しんだよ。」
忘年会シーズンに入ってくると、色々と忙しい。
それで誤魔化そう。
金川「本当に?」
鶴木「あぁ。」
金川「ん。」
金川は、両手を広げる。
鶴木「なんや?」
金川「おいで。」
鶴木「いらん。」
金川「いいじゃん、おいで。」
鶴木「いらんて。」
金川「じゃ、私から行くね。」
そっと抱きつかれる。
鶴木「・・・」
金川「大丈夫だよ。私たちがついてるよ。」
俺は、金川を強く抱きしめる。
金川「きゃっ!」
鶴木「すまん。」
そのまま金川の胸に顔を埋める。
金川「よしよし、大丈夫だよ。」
鶴木「・・・」
金川「私や聖来、かっきーにさくちゃんもいるから大丈夫だよ。」
鶴木「あぁ・・・」
なぜか金川から母性を感じる。
長い時間金川を強く抱きしめていた。

満腹定食 ( 2022/08/28(日) 18:57 )