笑顔が絶えない警察官































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第9章 あの時のライバル
あの時の再戦
内藤side
内藤「・・・」
捕まって取り調べを受けて、検察庁に送られる。
色々あったな。
鶴木(・・・ッ!)
あいつに捕まるとは・・・
ーーーー
4年前
内藤「・・・」
これに勝てば選手権に出て、大阪の記録を塗り替えることができる。
相手は・・・
鶴木「よっしっ!」
やる気に満ち溢れた無名の奴。
俺より弱いのに張り切るなよ。
内藤「潰してやる。」
〜〜〜〜
2分過ぎ
内藤「はぁ、はぁ、はぁ。」
鶴木「はぁはぁはぁはぁ。」
なんだ、こいつ。
無名のくせに足掻くなよ。
内藤「うっし。」
鶴木「しゃぁ!!!」
組み際を狙う。
奴の懐に飛び込む。
鶴木「うぉ?!!」
バチン!!
〜〜〜〜
内藤「ふぅ〜。優勝や。」
骨の折れる相手だったが、優勝した。
これで全国だ。
鶴木「かーちゃん、負けてもうた・・・」
鶴木母「大丈夫!次や!次!絶対全国出るつもりで行くんやで!!」
鶴木「わかった!絶対出る!!」
なんだ、そのやる気に満ちた顔は。
吐き気がする。
内藤「絶対潰す。」
ーーーー
半年後
今日は、インターハイ予選。
これで3年連続で全国出場の記録を達成できる。
相手は・・・
鶴木「おっしゃ!!」
また無名のあいつ。
内藤「潰してやる。」
〜〜〜〜
鶴木「やぁ〜!!!」
内藤「うわぁ!!」
バタン!
「技あり!!!」
鶴木「っしっ!」
投げられた?この俺が・・・
内藤「ふざけるな・・・」
鶴木「ん?」
内藤「しゃ!おらぁ!!」
鶴木「わぁ?!」
激しい組み手争いをする。
どっちも持てない。
内藤「くっそ!!」
鶴木「っん!」
パチン!
鶴木「あっ!」
内藤「やぁぁぁ!!!」
ドンッ!!!
〜〜〜〜
表彰式が終わった。
内藤「あぶなっ。」
優勝したが、あそこで投げられては・・・
鶴木「かぁーちゃん。ごめん・・・」
鶴木母「謝らんでええ。よう頑張ったで。これでこそ、裕太やわ。次は大学で全国目指しや。」
鶴木「うん、頑張る。」
負けたのになんで褒められてるん?
それになんで、やりきった顔をしてるん?
内藤「絶対潰す。」
その気持ちを跡形もなく潰してやる。
ーーーー
次の年の夏
激しい部内戦を勝ち抜いて、試合に出る。
あいつはどこだ?
出れなくてスタッフに回っているだろうな。
内藤「あれ?いない?」
そのあと試合に出続けたが、奴は現れなかった。
〜〜〜〜
なんでだ?
あいつを潰さないと・・・
バキッ!
内藤「え?」
「ぎゃぁ!!!」
「どうした?!!」
知らないうちに後輩の腕を折っていた。
監督に呼ばれて、内定は取り消しになり、自分で就活しなければならなくなった。
けど、何もしていなかったため、どこも就職先が決まらなかった。
内藤「なんでだよ・・・」
「お、内藤じゃん。」
内藤「あ、先輩。」
悪先輩「いい仕事があるから来ないか?」
内藤「わかりました、やります。」
と返事したら、警察に追われていた。
終わりだ。何もかも。
ーーーー
警察官A「おい、行くぞ。」
内藤「・・・はい。」
警察官B「すまないが、目隠しさせてもらうぞ。」
内藤「どこに行くんだよ。」
目隠しをされて、歩かされる。
どこに行かされるんだろうな。
〜〜〜〜
警察官A「着いたぞ!歩け!」
内藤「わかったから。」
検察庁に着いたのか、歩かされる。
さっさと刑務所に突っ込めよ。
入口に入り、階段を上がる。
エレベーターは無しかよ。
警察官B「ほら、目隠しを取るぞ。」
目隠しを取られる。
内藤「はぁ?ここは?」
着いた場所は、道場だった。
内藤「なんで?」
「よぅ、内藤。」
内藤「お、お前は・・・」
そこには俺が潰したかった奴がいた。
見たことある刺繍が入った道着を着て。
鶴木「ほら、やるぞ。」

満腹定食 ( 2022/08/10(水) 18:56 )