元不良見習いの奮闘記







































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第9章 笑ってもらうために
何を作るか
平手に飯を食わせる日まであと2日になったが・・・
高松「そういえば、何を食わせたらいいんだよ・・・」
俺より年下と思うが、何が好きとか何が嫌いか聞いてなかった。
ただ作って出すのは、ちょっとあれだから、何食わせるか考える。
ほぼ一品料理しか作ってない上、メインになる料理を作ったことがない。
厨房に戻って包丁の感覚を戻したのはいいが、そこらへんのことは全然考えてなかった。
高松「あぁ〜、どうしよう・・・」
角田「それより、仕事に集中しろ。営業中だぞ?」
高松「あ、やべ。」
白村「康太。かんぼうが、休んでいる間怒られ続けたからって、当たるなよ。」
角田「そ、そんなことはないですよ!」
植村「そんなに気に食わなかったのか?」
角田「い、いいえ!俺が悪いんですから!!」
高松「・・・」
角田「かんぼう!鶏皮ポン酢!!」
高松「あ、はい!」
〜〜〜〜
角田「で、また俺かよ。」
高松「仕方ないだろ。1番歳近いなと女の経験が多いんだからよ。」
営業終わってから、厨房にいる俺と角田。
一応コンロや水道を使わない約束でここにいる。
角田「女に食べさせる飯か?ん〜。」
高松「流石になんでもよくないだろ?」
角田「そうだな・・・お前の力量で作れる料理は、限られるしな。」
高松「その中で何がいいのか考えてくれよ。」
角田「俺からすれば揚げ物は、簡単だからな〜。手の混んでいる料理か〜。」
高松「カレーか?」
角田「いや〜、お前には難しいだろ。いいか?カレーは、色々な作り方があるんだぞ?それも考えたのか?」
高松「う・・・」
角田「はぁ〜、考えが浅はかだな。」
高松「じゃ、何がいいんだよ。」
角田「そうだな・・・ん〜。」
高松「ん〜。」
角田「あ、そうだ。これなら、作れるだろよ。」
高松「お?なんだ?」
ーーーー
2日後
ガララッ!
高松「いらっしゃい。」
平手「・・・来たよ。」
高松「好きな所に座って。今日は、定休日で誰も来ないぞ。」
平手「わかった。」
平手は、カウンターに座る。
高松「1人で来たのか?」
平手「うん、1時間後くらいに迎えが来るって。」
高松「わかった。すぐ作る。」
しゃ、やるぞ!
俺の渾身の料理を作ってやる!

満腹定食 ( 2021/10/20(水) 19:06 )