元不良見習いの奮闘記







































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第8章 スイッチ入ると止められない
逆戻り
次の日
「あれ?大将、タトゥーの子は?」
植村「ちょっと問題があって、立たせていません。」
「あ、そうなんだ。それってクレームだったりする?」
植村「そうではないです。少しだけ、問題を感じたってだけです。」
「へぇ〜、まぁ、あの年頃の子は難しいですからね。で、今どこに?」
植村「朝から出て行っていますね。まぁ、夜に帰ってきますよ。」
〜〜〜〜
高松「・・・」
俺は、住んでいるところですることがないため、外に出ている。
ほぼずっと厨房に立って、客に飯を出していた。
それは、いいとして借金はどうするか。
働いていないし、どこで働こうか。
ドン
高松「すいません。」
「いって〜!骨折れたわ〜!」
「あ、兄貴!!おい、にぃちゃん。わかってんだろうな!!」
高松「わかりません。それよりそんな強く当たっていませんよね?下手な芝居するなら、舞台でもしてください。」
「にぃちゃん、いい度胸しているじゃねぇーか。」
「おい、こっちに来いよ。」
はぁー、めんどくせぇ。
2人組の手首や首元は、タトゥーが入っている。
おしゃれタトゥーか?
高松「はぁ〜、どうぞ。」
「へぇ、話がわかるじゃねーか。」
「さっさと来いよ。」
周りを歩いている人間は、ジロジロ俺を見るだけで、何もしない。
誰も俺を助けてくれない。
2人組に連れられて、路地裏に入る。
「じゃ、早速・・・」
「くたばれ!!」
ドス!ドゴ!バチン!ガスッ!バチ!
「な、なんて、つ、強さだ・・・」
「う、嘘だろ・・・」
高松「やるか?」
「ひ、ひぃ!!」
高松「とりあえず、金とタバコ置いてけ。」
「は、はい!!」
「こ、これで勘弁してください!!さ、さいなら!!」
2人組は、走って逃げて行った。
2人合わせて23.836円だった。
高松「・・・よぇ〜なら、あんなことするなよ。」
ジッ!ジュッ!スー、ハァ〜!
高松「はぁ〜、どうするか。」
久々にタバコを吸った。
二度と吸うことはないと思っていた。
しかし、厨房に立つことを許されない俺からすれば、今はどうでもいい。
1本吸い終わり、大通りに出る。
頭無く歩く。
どこへ行こうか。
〜〜〜〜
角田side
夜の営業前
角田「ひでさん、まだ帰って来ませんね。」
白村「そうだな。人間誰しもも色々と嫌になることだってあるんだよ。けど、かんぼうの場合はな。」
角田「そうですね・・・それよりかんぼうが、暴れてなきゃいいんですけどね。」
白村「いや〜、どうだろうな。」
かんぼうが、朝から出てまだ帰って来ていない。
ここに居たくないのはわかるが、朝から出て7時間くらい?出ている。
それもそんな時期は、あったからわかんなくもないけど・・・
角田「大将は、またかんぼうを厨房に立たせますかね?」
白村「どうだろうな。かんぼうにも何かきっかけばあればいいと思うがな。」
角田「それよりも大将は、言わないんすかね?あの事。」
白村「まだ言わないんじゃないか?」
角田「はぁ〜、どうなることやら。」
植村「おい、準備できているか?」
白村「はい、できています。」
植村「じゃ、早いがやるぞ。」
角田「へい!」
〜〜〜〜
高松「だる。よぇーのにかかってくるなよ。」
「な、なんで・・・」
「つ、強すぎだろ・・・」
朝の2人組が所属している連中が俺に襲って来た。
まぁ、全員高架下の空き地でボコボコしてやった。
高松「おい、金出せ。早くしねぇーと、股間潰すぞ。」
「わ、わかった!」
「ま、まってくれ!!」
男達は、必死に財布を出す。
「こ、これで!!」
「に、逃げるぞ!!」
高松「たく、地面に置くなよ。」
金を払う。
高松「えっと、全部で・・・12万ちょっとか・・・まぁ、いいか。」
タバコに火をつけて歩く。
高松「これで、いいだろ。」
店に戻る。
何言われても、黙っておこう。

満腹定食 ( 2021/10/15(金) 17:18 )