絶縁
高松「り、両さん!!」
両津「だりぁ〜!!」
「うぉ?!」
「ぐほっ?!」
両さんが、暴れていかつい大人達を倒してくれている。
その勢いに圧倒されて、じいさんは腰を抜かしている。
高松「離しやがれ!!」
「ぐぅ!」
足を押さえつけてた野郎の顎に膝を入れる。
母「に、逃げるわよ!」
数人で逃げようとするが・・・
辺り一帯が、眩しく光る。
母「な、何よ?!」
「警察だ!!大人しくしろ!!」
〜〜〜〜
俺を連れさらった大人達が、パトカーに乗せられる。
両津「高松、大丈夫か?」
高松「あぁ、身体は大丈夫だが・・・」
両津「それよりも、お前首にも刻まれてるぞ。」
高松「え?嘘だろ?」
両津「本当だ。蜘蛛の巣が刻まれている。」
高松「くっそが。」
俺は、くそババァを探す。
高松「あ、いた。」
両津「お、おい!高松!!」
俺は、くそババァに近づき、
高松「おい、ババァ!!刑務所で死んでろ!!」
母「・・・」
くそババァは、何も言わず不気味に微笑んでパトカーに乗った。
俺は、一生逃れられないのか。
肩に手を置かれる。
両津「安心しろ。」
高松「り、両さん・・・」
両津「これから取り調べをして、余罪を出して、務所から出てくることないようにしてやる。それにワシの弟は、弁護士をやっているから、弁護は任しとけ。」
高松「あ、ありがとう。両さん。」
両津「いいってことよ。これから事情聴取だから、警察署に行くぞ。」
高松「わ、わかった。けど、俺の服と荷物ってどこだ?」
両津「あ、探してやる。中川!」
中川「わかってますよ。先輩。」
ーーーー
3日後
ガララッ!
植村「待ってたよ。両さん。」
両津「わりぃ、時間がかかちまった。」
昼休憩中に両さんに来てもらったのには、理由がある。
俺は、大将の隣に座る。
両津「叩けば、埃が出てくる野郎達だったから10年以上は、務所から出てこれないと思う。それに高松と母親の絶縁も決まった。それで、賠償金も請求できるはずだ。」
植村「そうか、色々ありがとうな。両さん。」
両津「いいってことよ。それより、タダ飯が食えるからな。」
植村「だから、払えってつうの。」
高松「・・・」
両津「それより、高松のタトゥーだが、いくらになりそうだ?」
植村「この前、行ってきて絶対に100万は超えると言われたそうだ。」
両津「そうか・・・」
高松「仕方ねぇーよ。俺も驕りがあったんだよ。それを自覚するために刻んだようなものだと思えばいいんだよ。」
両津「強がっていないよな?」
高松「そんなことはない。それに両さんには感謝しかしてない。」
両津「それでいいんだよ。じゃ、ワシは仕事に戻るぞ。」
植村「今度は、金払いに来な。」
両津「そのうちな。じゃ。」
両さんは、派出所に戻っていく。
俺は、タトゥーは入れたまま行こうと思う。
これ以上、大将に借金するわけにはいかない。
それにあの時に俺には、驕りがあった。
それを自覚するいい機会だと思っている。