元不良見習いの奮闘記







































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第25章 アンダーグラウンド
罪悪感
2日後
高松「ただいま戻りました。」
白村「よく生き残ったな。」
角田「それにその怪我だけで、済んだのはさすがだぞ。かんぼう。」
俺の左前腕は、完全に折れていた。
完治2週間だと言われた。
高松「あぁ、けど・・・」
白村「大丈夫。お前は、悪くない。今、両さんが色々調べてくれるから安心しろ。」
高松「あ、あぁ。」
角田「それより身体、でかくなってないか?」
高松「わからないが、そうなのか?」
角田「あぁ、少し胸板厚くなっているし、足も少し筋肉浮き彫りになっているぞ。」
たぶん戦い続けたことと食事でこうなったんだろう。
用意された飯もプロテインや鶏肉、卵が多かった気がする。
角田「それにそろそろ丸とその後輩が来るから、それまで安静にしてろ。いいな?」
高松「わかった。」
俺は、2階に上がり自分の部屋に戻る。
俺は布団の上に胡座をする。
そして、目を瞑る。
(なんで、お前だけ・・・)
(生き残るなよ!!)
(あの時、死んどけよ・・・)
そう、また幻聴が聞こえる。
この声は、ずっと付き合わないと行けないのか。
俺に負けたのが悪い。
しかし、殺されるようなことではなかったと思う。
それなのに殺すのは、どうかと思う。
俺は飯食う時以外は、ずっと瞑想をしていた。
ーーーー
次の日 
両津「大丈夫か?」
高松「今のところはな。それで、呼ばれた理由は?」
両津「これだ。」
高松「なんだ?」
両さんから、ファイルを渡される。
中には、名前と住所が載ってある。
高松「これは?」
両津「あの地下闘技場に出場した連中のリスト一覧だ。」
高松「え、こんなに?」
両津「お前が連れ攫われる以前からやっていたからな。それで、お前以外の連中が全員犯罪経歴があった。」
高松「・・・」
両津「薬の売買、詐欺、暴行、殺人未遂、強姦・・・もう色々な犯罪をしていた。」
高松「そうなんか・・・」
両津「まぁ、連中からすれば天罰が降って言いたいところだが・・・」
高松「俺も悪いが、あいつらの一員だ。」
両津「そうじゃない。そこまで深く考えるな。それで、悔やむのはいいと思うが、同情するな。いいな?」
高松「・・・あぁ。これから病院だから、行くぞ。」
両津「あぁ、牛乳と煮干し食えよ。」
高松「わかってる。」
俺は、警察署を後にする。
高松「・・・」
俺が、連中に天罰を降した・・・
けど、殺すことは違う。
俺も同罪だ。
これから先も変わらない。

■筆者メッセージ
次行きます。
満腹定食 ( 2022/01/07(金) 01:05 )