元不良見習いの奮闘記







































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第21章 深みを出すならスパイスを入れろ
大食いモンスター現る
数日後
スタジオ着いてすぐにこんなことを言われる。
丸岡「え?今なんて言いましたか?」
「いや〜、スタッフの分も取れなかったんで、できれば150人くらいを目処に作ってほしいんですよ〜。」
高松「本気で言ってますか?」
「申し訳ないと思っています。報酬は、多めに包みますので・・・」
丸岡「か、寛太君・・・」
高松「ここまで来たら、流石に引き下がれねぇーぞ。とにかくやるしかない。」
「ありがとうございます!」
深々と礼をするスタッフ。
高松「はぁ〜、あと4時間か・・・丸、とにかく切るぞ。」
丸岡「う、うん!わかった!」
俺と丸岡は、すぐに着替えて作業に入る。
高松「野菜は、この間と同じだ。微塵切りは、時間の進み具合で考える。」
丸岡「わかった!」
とりあえず、人参とじゃがいも、玉ねぎを切る。
人参とじゃがいもは、ざく切り。
玉ねぎは、くし切りにする。
トントン!トントン!
丸岡「うぅ、目が・・・」
高松「それでも手を動かせ。奴らが来るぞ。」
丸岡「うぅ・・・」
30分かけて、野菜を切り終える。
高松「俺は、これから玉ねぎを半分くらい微塵切りにする。丸は、豚肉を一口サイズにしてくれ。」
丸岡「う、うん。」
前みたいに玉ねぎを微塵切りにする。
丸岡は、豚肉を一口サイズに切っている。
ここまでで1時間。
高松「よし、炒めるか・・・」
丸岡「はい、バター。」
高松「へい。」
でかい鍋にバターを入れ、微塵切りの玉ねぎを炒める。
高松「丸、ケチャップとウスターソース持ってきてくれ。」
丸岡「うん!今回は、水でいいの?」
高松「水でいい。」
丸岡「わかった!」
炒めた玉ねぎが飴色になったから、くし切りの玉ねぎを入れる。
透明になるまで炒めて、人参とじゃがいもを入れる。
少し炒めて、豚肉を入れる。
丸岡「はい、寛太君。」
高松「おう、ありがとう。」
水を入れて煮立てる。
ここまで1時間半・・・
高松「はぁ〜、辛い・・・」
丸岡「150人前でしょ?なんでそんなにいるのかな?」
高松「知らねぇ。俺たちは、言われた依頼を作るのが仕事だ。真相はあとだ。」
丸岡「なんか寛太君、料理人っぽいね。」
高松「やめろ。」
とりあえずコトコト煮込む。
高松「よし、ルー入れるか。」
火を止めて、ルーを入れる。
弱火にして、さらに煮込む。
少し煮込んでから、ケチャップとウスターソースを入れる。
高松「丸、味見。」
丸岡「うん!ん〜!この前のもよかったけど、こっちの方が僕は好みかな。」
高松「前のは、チョコ入れたからな。よし、時間が来るまで弱火で煮込むぞ。」
丸岡「うん!」
〜〜〜〜
ドタバタ!
騒がしい足跡が聞こえてくる。
「か、カレーや!!大盛りで!!」
高松「あいよ。」
西野さんと同じ関西弁を使っている。
それに不思議な感じがする。
丸岡「これくらいですか?」
山盛りになった米を見せる。
「それでいいで!ほら!」
高松「はいはい。どうぞ。」
カレーをかけて完成。
「いただきまちゅん!」
高松・丸岡「・・・あ?」
「ん〜!めっちゃうまいやん!」
「あ!まちゅ!ずるい!!私も!!」
高松「はいはい。米は?」
「まちゅと一緒!」
丸岡「はい、どうぞ。」
「おかわり!!」
高松「はやっ!」
この後、俺と丸岡はやばい光景を見ることになる。

満腹定食 ( 2021/12/15(水) 20:16 )