元不良見習いの奮闘記







































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第19章 そんなに構うな!
ダチ?ではなく仲間
植村「なぁ、話がある。」
角田「え?何すか?大将。」
白村「何かありましたか?」
高松「???」
昼休憩の時に、大将が休憩部屋に入ってきた。
何かあったのか?
植村「今、忙しいよな。」
角田「そうっすね。待っててくれたお客さんが、いますからね。」
白村「それにかんぼうが、目当てな客もいますからね。」
植村「それなんだが、高松が何日か抜けることになった。意味がわかるよな?」
高松「え?3人で回すんじゃないんすか?」
植村「アホか。今の状況で、3人でまわせると思うか?」
高松「あ・・・」
今の紺色屋は、とにかくお客が入る。
倍とは言わないが、結構入っている。
そんな中、俺のボディーガードの件で店を空けることがあると考えると、人手が欲しいってことになる。
角田「あ、そういうことか・・・一応知り合いに連絡入れておきます。」
白村「俺も難しいと思いますけど、声をかけときます。」
植村「無理だったら、そのままいい。たこ、秋元先生にもそうやって伝えておくから、その間はここでしっかり働け。」
高松「へい。」
ーーーー
3日後
角田「大将〜、全滅です〜。」
植村「そ、そうか。」
白村「こっちもです。」
植村「やっぱりか・・・」
角田も白村の同期も同じ期間働いていることもあって、いいポジョンにいるんだろう。
それを蹴ってまで、ここに来ることは思えないな。
植村「俺の仲間も、店を持ったり経営してたりしているし・・・もう募集するか。」
角田「それ以外ないっすよ。」
白村「そうですね。他に当たるところがないですね。」
人を集めるのは、難しいんだな。
ガララッ!
高松「あ、昼の営業は・・・って、え?丸?」
丸岡「久しぶり、寛太君。」
白村「あの時の・・・」
丸岡「そうです。あの時は、ありがとうございました。」
白村「いえいえ。それよりもここに来たのは?」
丸岡「大学に入って、生活にも慣れたので、ここでバイトさせてもらいたいと思いまして・・・」
高松「え、ここでか?」
丸岡「うん、寛太君に言えばよかったけど、言うなら直接がいいなって。それに寛太君からの連絡なかったから、会いに来たんだよ。」
高松「いや〜、すまん。その話は、後で言う。」
丸岡とは、記憶喪失になるまで連絡を取っていた。
第一志望の大学にも合格して、順調にに生活をしていることも聞いていた。
そんな丸岡が、ここで働きたいと言い出すとは・・・
高松「大将、いいですか?」
植村「まぁ、この際だからいいだろ。だけど、うちの仕事は、他の店より厳しいと思うが、それでもいいか?」
丸岡「構いません。社会に出るまでにここで鍛え上げたいと思います。」
植村「なら、決まりだな。」
角田「よっしゃ!後輩が2人なった!」
白村「だからと言って、お前が怒られることが少なくなることはないからな?」
角田「わ、わかっていますよ・・・」
植村「それで、いつから入る予定だ?」
丸岡「ここ1週間内ならと思っていました。」
植村「それも踏まえて、2日後に来てくれ。いいか?」
丸岡「はい!よろしくお願いします!」
こうして丸岡が、紺色屋で働くことになった。

満腹定食 ( 2021/12/01(水) 21:25 )