元不良見習いの奮闘記







































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第18章 心が通じていれば
避けて仕事
紺色屋前
ガヤガヤ!ザワザワ!
「臨時休業?いつの間に?」
「今日は、営業しているはずですよね?」
「裏の方も人のいる気配がないですよ。誰かこの店の人に言ったのか?」
「そんなわけないだろ。昨日の夜にここに取材に来るって決まったのによ。」
紺色屋の前には、カメラを持った人やマイクを持った人達が集まっている。
ーーーー
前日
植村「実はな、この前の握手会爆発事件の怪我人がたこってことを特定されちまったらしい。」
角田「え?!まじっすか?!」
植村「本当かどうか、分からないがマスコミが殺到されれば営業に支障が出る。」
白村「それで、いつまで臨時休業なんですか?」
植村「様子見で1週間だな。」
角田「俺たちは、どうすれば・・・」
植村「それは、心配するな。俺と白村は両さんの馴染みがある寿司屋の助っ人として入ることが決まった。角田は、1人だが浅草にある洋食屋に助っ人として入ってくれ。」
白村「わかりました。」
角田「え?かんぼうは?」
高松「ぼ、僕は・・・」
植村「たこ、お前は・・・」
ーーーー
亀川スタジオ
高松「わ〜!すご〜い!!」
亀川「あんまり触らないでね。」
高松「は〜い。」
僕は、前の僕が呼ばれていた仕事場に来ています。
いろんな機材や道具があって、見てて楽しいです。
高松「僕は、何をすればいいんですか?」
亀川「控室があるのは、わかる?」
高松「はい。」
亀川「あの中に着替えが、入っているからそれに着替えてきて。」
高松「わかりました。」
言われた通り控室に向かう。
〜〜〜〜
亀川「撮るよ〜。はい。」
カシャッ!
亀川「次は、ポケットに手を入れて、帽子を触って。」
高松「こ、こうですか?」
亀川「そうそう。行くよ〜。」
カシャッ!
亀川「ちょっと顔変えて。」
高松「顔を変える?」
亀川「ん〜、笑うか悲しそうにするかみたいな?」
高松「あぁ〜、わかりました。」
亀川「じゃ、いくよ〜。3、2、1!」
高松「にっ!」
カシャッ!
〜〜〜〜
亀川「今日は、終わりね。明日もここだから。」
高松「わかりました。ありがとうございました。」
深くお辞儀をする。
亀川「やっぱり、高松君じゃないんだなって感じだね。」
高松「え?」
亀川「前の高松君は、愛想なんてなかったからね。それに撮影の時は笑わなかったし、終わったら、礼もせずそのまま帰って行ったからね。」
高松「そ、そんなんですね。」
亀川「けど、それでもきちんとこなしてたのがあの子の凄いところよ。」
高松「へぇ〜。」
亀川「で、今日からどこにお世話になるの?」
高松「それは、言えません。」
亀川「まぁ、わかってるけど。」
高松「なんでですか?」
亀川「本人の顔から嬉しさが溢れていたから。」
高松「そうなんですね。じゃ、帰ります。」
亀川「お疲れ様。」
〜〜〜〜
僕は、ある人の部屋に向かっています。
植村さんからは、少しの間はそこにお世話になってくれと言われました。
「あ、来た来た!こっちやで!」
高松「あ、西野さん。お世話になります。」
西野「お店、大変なことになってるからな。私も助けてあげようって。」
今日から、西野さんの所でお世話になります。
なんでも、植村さんから入った連絡で指定されたそうです。

満腹定食 ( 2021/11/26(金) 16:53 )