元不良見習いの奮闘記







































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第17章 ブチギレた時の力は半端ない
隙を見せればやられる
剥がしの説明を受けて、指定されたブースに向かう。
高松「はぁ〜、だる・・・」
平手「ちょっと、やる気出してよ。」
高松「誰のせいだと思っているんだよ。」
平手「さぁ?」
ブチッ!
平手の肩を目掛けて、軽めにパンチする。
平手「いた!!」
高松「二度とプリンなんか頼むなよ。」
平手「ごめんって。じゃ、今度は私のために作ってよ。」
高松「それを言ったら、壮大な数になるだろうが。」
平手「バレた?」
高松「バレるわ、ボケが。」
平手「口、悪っ。」
高松「誰のせいだと思ってんだ?」
平手「秋元先生に言っちゃうよ?」
高松「言えや、あんなメガネ狸なんか怖く・・・」
大将の顔が思い浮かぶ。
高松「そ、それだけは・・・」
平手「じゃ、午前中は、私の言うこと聞いてね。」
高松「・・・くっ!」
平手「返事は?」
高松「は、はい。」
〜〜〜〜
握手会開始
高松「はい、お時間です。」
「あ、はい。」
平手のブースは、すげぇ人が多い。
やっぱり、欅坂のセンターで世間に知れ渡っているのが、大きいだろうな。
午前中でも、100?では効かないくらい捌いている。
「わ〜!!てちだ!!応援してる!!」
平手「ありがとう〜。」
高松「はい、お時間です。」
「短〜い。」
「てち〜!!この間のライブ、よかったよ〜!!」
平手「うん、次も頑張るよ。」
高松「お時間です。」
「えぇ〜、あ、はい。」
だいぶ前に見た程度の悪いファンはいないし、今のところはまだいいか。
〜〜〜〜
高松「ん〜!眠い。」
午前中の握手会が終わり、弁当を貰った。
弁当を食い終えて、少し時間があるため昼寝をする。
高松「ふぁ〜。」
タイマーをかけて、パイプ椅子にもたれる。
高松「ZZZ〜!」
〜〜〜〜
欅坂side
志田「あれ?高松君じゃない?」
理佐「あ、本当だ。寝てる?」
志田「そうみたいだね。ちょっと見に行こう。」
高松に近づく。
高松の頬をつつく。
高松「ん、ん・・・ZZZ〜!」
志田「そう言えば、マジックあったよね?」
理佐「あった。取ってくる?いや、葵に連絡する。」
志田「さすが理佐。」
「あれ?愛佳に理佐、何しとるん?」
理佐「あ、ねる。高松君が寝ているから落書きしよう思って。」
長濱「なにそれ、面白そう。」
「ねる?あれ、愛佳に理佐?何しているの?」
志田「友香、高松君に落書きするの。」
菅井「それはやめときなよ〜。」
「友香ちゃん?何しているの?」
菅井「あ、久美ちゃん。みんなが高松君に落書きするって・・・」
久美「私もやりたい!!」
「え?なになに?」
ぞろぞろと人が集まっている。
〜〜〜〜
ピピピ!ピピピ!
高松「ん、ん〜!!あぁ!よし、午後からも頑張るか。」
タイマーを止めて、担当のブースに向かう。
「え、お、おい、高松?」
高松「え?なんすか?」
「顔、見てないのか?」
高松「おかしいっすか?」
「ちょっと待ってろ。ほら。」
内部カメラで俺の顔を見る。
高松「な、なんじゃこりゃ!!」
俺の顔には、赤と黒のマジックで落書きされていた。
高松「ま、まじかよ!!」
「これは、メンバーだな・・・メイクさん呼んできて〜。」
高松「え、剥がしはどうしたらいいっすか?」
「代わり探すわ。お前は、落書きを落としてこい。」
高松「わ、わかりました。」
見事に剥がしに間に合わず、ずっと落書きを落としていた。

満腹定食 ( 2021/11/21(日) 19:24 )