新人警察官は駆け上がる





































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第8章 津田の相談部屋
酒が弱くても楽しく飲める
身体の調子が良くなってから早2週間。
バリバリに仕事をこなされるようになった。それにいきなり休んだこともあり、商店街の人たちや住宅街の人たちも心配してくれていた。さらにお裾分けを多くもらい申し訳ないと思った。
いや〜、ありがたいなって思いながら過ごしていたら、こんなお客が来た。
津田「酒に強くなりたいってことか?」
「そうじゃなくてもいいんですけど、みんなと楽しく飲みたいんですよ。」
津田「そんなに弱いんか?」
「はい・・・」
俺の部屋に来たのは、3期生の大園桃子さん。
津田「う〜ん。そうだな〜。酒飲んでチェイサー・・・水飲んだり、飲む前にウコン飲んだり、先に腹に何か入れとくしか方法はないな。どれがいい?」
大園「う〜ん。」
悩んでいる。
俺の場合は、飲んで強くしろと先輩方に言われ、めちゃくちゃ飲まされた。そのこともあって強くなっているが、正直吐いてばっかだった。
それに女子会というものだからそんなに飲まなくてもいいと思っている。
津田「まぁ、今は無理せず飲んで少しずつ量を増やしていくのから始めようか。酒飲むために来たんやろ?」
大園「はい!飛鳥さんにお酒は、津田さんに聞いたらいいって言ってました!」
津田「そうか・・・。それじゃ、甘い酒から入ろうか。」
大園「お酒に甘いのってあります?どれも少し苦いと思いますけど・・・」
津田「そうだな。酒が苦く感じるのは、アルコールに慣れてないからやな。料理とかに使う料理酒は、火を入れてアルコールを飛ばしているからそんな事は感じないんだがな。まぁ、飲んでみなって。」
大園さんに用意する酒は、小林酒造本店の初恋ホワイト。
だいぶ前に出たリスイエローのところだな。それの乳酸ホワイトとパインの香りがするリキュールだ。
これをソーダ割にする。
つまみは・・・トマトでいいか。
津田「はい、冷やしトマトとお酒ね。」
大園「いただきます。ん、甘〜い。」
津田「だろ?それをちびちび飲んでいくのも方法の1つに入れておけ。それじゃ俺もビール飲むか。」
今日用意するのは、ボイジャーブルーイング IPA。
昔懐かしい「アメリカンIPA」をを表現しているビールだ。
津田「くぅ〜、苦くてうまい!さぁ、飯作るか。」
大園「お願いしま〜す。」
〜〜〜〜
津田「ほい、完成。」
鯛のカルパッチョとホタテのバター焼き、株の浅漬けを出す。
これは、全部貰い物だ。
大園「美味しそう〜。」
津田「ほら、食べな?」
大園「いただきます。わぁ〜、美味し〜。」
津田「そうか、ゆっくり飲めよ?」
大園「はぁ〜い。」
のんびりと酒を飲む。
いつもだったら、騒がしい奴らとちょっと早めに飲んでいるが、こういう奴と飲むのも悪くない。

満腹定食 ( 2021/06/02(水) 23:16 )