新人警察官は駆け上がる





































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番外編 その3 やっぱ、津田だよな
できるできないの話じゃない
小沼「え?もう一回いいっすか?」
津田「今度の3日間ライブあるだろ?3日とも参加するからお前も同行だって言ったんだよ。」
小沼「ま、マジっすか?俺でいいんすか?」
津田「まぁ、この短期間で色々見てきただろ?今野さんに言って無理矢理詰め込んだんだよ。」
小沼「お、俺でいいんすか?」
津田「いいって言っただろ。」
「はい!デカ盛り唐揚げ定食とデカ盛りチキンカツ定食だよ!!」
津田「あざっす。」
小沼「うわ〜、今日も多いっすね。」
今日は、定食屋。
山盛りに盛られた米と山のように積まれた唐揚げとチキンカツ。
その横に、付け合わせのマカロニサラダとキャベツがあって、豚汁までついてる。
俺はチキンカツで、小沼は唐揚げ。
「ご飯は、おかわり自由だからね!」
津田「おかわりしないと仕事押し付けてやるからな。」
小沼「これくらい余裕だわ。おっさん、胃薬の準備しろよ。」
津田「言ったな。若造。じゃ。」
小沼・津田「いただきます!」
ハグッ!ハグッ!モグモグ。
サクッ!サクッ!ガツッ!ガツッ!
小沼「うっま!」
津田「2杯くらいおかわりできそうだな。」
小沼「本当かよ。おっさん。」
津田「おっさんを舐めるなよ。」
ハグッ!サクッ!ハグッ!カリッ!
小沼・津田「おかわり!!」
ーーーー
数日後
津田「おい、飲み物の手配できるか?」
小沼「やっておきました。あと20分後にくるそうです。」
津田「了解。時間あるからこれ、パソコンに入れておけ。」
小沼「はい。」
津田「ラジオあるメンバーがいるから、ロケバスはお前が乗れよ。」
小沼「はい。」
今日は、ライブ初日。
テレビ局が主催するから呼ばれたとか。
天「津田さ〜ん!」
津田「なんや?」
天「手握ってもいい?」
津田「はいはい。」
森田「私も握りたい!」
津田「じゃ、左な。」
藤吉「私も握りたい〜。」
津田「後でな?」
「櫻坂のみなさ〜ん!準備お願いします!」
津田「ほら、行ってこい。」
藤吉「えぇ〜。」
津田「駄々をこねるな。ほら。」
ステージ脇に誘導する。
津田「ん?」
玲さんが、胸に手を当てて唇を強く押している。
津田「大丈夫や。」
玲「え?!」
津田「強くなりたいっていう意志があるだけでも、充分に強くなれる。それに小林さんもちゃんと見ているはずやから。安心しろ。」
小林さんが、先月から活動休止を発表した。正直な話、俺が見ていても限界に近い状態だった。
津田「大丈夫、玲さんは強い。それを気持ちにして、表に出せる人間は少ないと思う。だから、自信を持ってもいい。」
玲「あ、ありがとうございます。」
津田「俺もついているから、今日も観客にぶちまけてこい!」
玲「はい!」
玲さんは、走ってメンバーに合流する。
小沼「よくそんなこと言えますね。」
津田「緊張をほぐすのも俺たちの仕事。それも頭に入れておけ。」
小沼「そんなことできないっすよ。」
津田「できるできないじゃねぇーの。やるんだよ。わかったな?」
小沼「う、うっす。」
津田「あ、無理って思ったな?今日の夜仕事終わったら、チャレンジメニューな。」
小沼「はぁ?!し、してねぇーし!」
津田「してたやん。」
小沼「くそ、おっさん・・・」
津田「なんとでも言え。若造。」
マジで夜に合流して、小沼にチャレンジメニューを食わした。
まぜそば3.4キロ。
途中で死んでいたな。

満腹定食 ( 2021/09/27(月) 21:14 )