新人警察官は駆け上がる





































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番外編 その2 パラレルワールド
松村沙友理の場合
今日は、炊事場が慌ただしい。
めちゃくちゃ食うから、俺は炊事場から離れられない。
津田「あぁ〜、疲れる・・・」
「ちょっと〜!まだ〜!」
津田「今やってます!!揚げ上がっていますから!!」
「お腹ぺこぺこだよ〜!!」
津田「あんたが、疲れたから任せるって言ったんだろうが!!」
「それは、ほんまやもん。」
津田「だったら、待ってろ。メンヘラ女優。」
「あ!それ言っちゃうんやな?!」
津田「はぁ〜、めんど。ほら、持ってけよ。松村さん。」
松村「それ言うわん約束やん!」
津田「あんたが、待てないからだろうが!」
モデルにドラマに最近映画も呼ばれている松村さん。
なんにもなかったら、率先して作ったり、手伝ってくれたりしてくれるが、こういう日がある。
待てない犬みたいだわ。
そんな松村さんに山盛りになった唐揚げの皿を渡す。
松村「今日は、何味?」
津田「七味マヨと柚子胡椒と塩ニンニクです。」
松村「絶対美味しいやつやん!さすがやわ!!」
津田「わかったから、早く持ってけ。」
松村「むぅ〜、もうちょっとかまってや〜。」
津田「ほかに出すものがあるんすよ。つまみ食いしたら、もっとひどく対応してやるからな。」
松村「そ、そんな〜。」
津田「だったら、待ってろ。」
俺は、冷蔵庫から作っておいたピクルスとタルタルソースを出す。
それして千切りキャベツを皿に盛り、食卓に出す。
そして、松村さん用に買ったある物を出す。
津田「はい、どうぞ。」
松村「え?!ラーメン丼やん!」
津田「あんた専用ですよ。」
松村さん専用のラーメン丼。
これで米を3合盛っている。
津田「俺より食うんですから、これでいいですよね?」
松村「まちゅ、そんな食べないよ?」
津田「はいはい。じゃ、俺が食べますわ。明日の・・・」
松村「ま、待ってや!食べるから!!」
津田「はいはい。では。」
松村「いただきまーす!!」
津田「いただきます。」
松村「ん〜!!美味しい!!」
ニコニコしながら唐揚げを食べる松村さん。
普通にしてれば、可愛いのにな。
俺はそれを見ながら、キリンのブルックリンラガーを飲む。
カラメル麦芽の風味とスッキリした味が最高。
松村「もう〜これやからやめられへんわ!」
津田「そうですか。」
松村「冷たいな〜。まちゅのこと嫌いになったん?」
津田「いいえ。可愛いなって。」
松村「もう〜、わかってるやん。」
津田「そうですね。まぁ、あんたを選んで良かったと思ってますよ。」
松村「ほんまに?」
津田「はい。」
松村「だったら、わかるよね?」
津田「えぇ。明日は?」
松村「休みやで。」
津田「俺もなんで、熱いことしますか。」
松村「うん!!」
俺は、いつのまにか松村さんの虜になっているらしい。

満腹定食 ( 2021/09/22(水) 09:21 )