新人警察官は駆け上がる





































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第33章 その先に見えたもの
覚悟決めたら
1週間後
「骨と筋が、ちゃんと繋がっていることが確認できているんで、退院しても大丈夫です。」
津田「わかりました。ありがとうございます。」
「退院するのは、いいですが・・・ここら辺のリハビリ施設を使用するつもりはないんですか?」
津田「今のところはないですね。それにさっき言った通りに俺が、世話になったところでやります。」
「そうですか〜。これが研究材料になるんですけど・・・」
津田「だったら、先生が来てくださいよ。」
「無理を言いますね。ですけど、頑張ってください。」
津田「わかりました。あとは、ここの先生に聞いてください。」
「承知いたしました。では。」
津田「はい。」
今日で病院を出る。
北村「よう。」
北村さんが入り口で待っててかれていた。
津田「休みの日にすいません。」
北村「謝らなくていい。ほら、行くぞ。」
津田「はい。」
その北村さんの車に乗り込む。
北村「荷物は、全部実家に送ったぞ。バイクは店に売りに行って、車は俺の知り合いに買ってもらったわ。」
津田「本当にありがとうございます。あと、これもお願いしてもいいですか?」
俺は、北村さんに封筒を渡す。
北村「これは?」
津田「手紙です。あいつらにお願いします。」
北村「そうか。あと、俺の連絡先も着信拒否するのか?」
津田「したって方向でお願いします。あと、1人だけ連絡を取ろうと思ってます。」
北村「誰だ?」
津田「〜〜〜」
北村「ん〜、あいつか・・・これあいつらに渡したら、呼び出すわ。」
津田「わかりました。」
北村「だが、あいつらに相当恨まれそうだな。」
津田「他のやつは、ポロッと言ってしまうと思いますからね。」
北村「俺もそう思うわ。適任ちゃ適任だな。乃木坂中央駅まで走らすわ。」
津田「何から何まで・・・」
北村「お前に警察のなんたらかを教えてもらったからな。そのせいで死にかけたけどな。」
津田「すいません。」
北村「いいんだよ。俺もあんなに熱くなったのは、久々だったな。」
津田「俺も2年一緒にいなかったですけど、あんな北村さんは初めてでしたね。」
北村「若気の至りだわ。」
北村さんと一緒に勤務した時期を話す。
それと坂道本社に勤めてからの生活、坂道メンバーの変化等々、思い出すだけでも色々あったな・・・
北村「よし、着いたぞ。」
津田「はい。ありがとうございました。」
俺は、改札まで歩く。
まだ松葉杖をついているため、足取りが重い。
切符を買い、改札に行こうとすると
橋本「どこに行くつもり?」
津田「げぇ、仕事じゃなかったんすか?」
橋本「急遽、有給使ったのよ。なんで顔を見せないのよ。」
津田「いや〜、ここに残りたいって思っちゃうからっすね〜。」
橋本「へぇ〜。」
津田「な、なんすか?」
橋本「私たちの会社に来ないつもり?」
津田「決めたことです。あいつらにこんな姿を見せるわけには行かないっすよ。」
橋本「無様でもいいじゃない。それでも立ち上がって、守ろうとしたんじゃない。」
津田「そうっすけど、もういいんすよ。すいません。」
橋本「本当に行ってしまうの?」
津田「はい。決めたことですよ。それじゃ。」
橋本「待って。」
津田「ん?おふ。」
橋本さんに抱きつかれる。
橋本「さようならって言いたくないけど、こうさせて。」
津田「はいはい。」
橋本「ねぇ、また一緒に居てくれる?」
津田「はい。けど、こっちに戻ってくることがあったらですね。」
橋本「そう・・・これが最後ね。」
津田「はい?」
ゆっくり口づけをされる。
橋本「じゃあね。」
津田「はい。」
俺はその改札を通り、電車に乗る。
橋本「グスッ。」
北村「自宅まで送りますよ。」
橋本「う、うん。」
北村「ここじゃなくて、車で泣いてください。」
橋本「わかってる。グスッ。」

■筆者メッセージ
さおさんのメッセージにお答えします。
3話更新はできます。
ですが、ストーリを早めてしまうデメリットがあるため、やらないだけです。
色んな人に見てもらいたいと思っています。
しかし、次のストーリーを考えることがリアルに影響してしまうため、やめました。
ですので、2話更新で納めてます。
満腹定食 ( 2021/08/25(水) 08:59 )