新人警察官は駆け上がる





































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第33章 その先に見えたもの
あいつの繋がり
1週間後
平松side
杉山「うわ〜、でけぇ〜。」
平松「こんなところでやるのか・・・」
俺たちは、警視庁本部にいる。
胃が痛い。
平松「十津川署長は、中にいるらしいから行こう。」
杉山「あぁ、いや〜、こえ〜。」
平松「そうだな・・・帰りたい・・・」
警視庁本部に入る。
十津川「2人とも、こっちだ。」
すぐに十津川署長を見つける。
用意されている会議室に向かう。
本部の人たちにジロジロ見られる。
噂になっているだろう。
杉山「俺たちって懲戒免職になるのか?」
平松「その可能性もあるかもな。実際にマシンガンやライフル使っているからな。」
杉山「そうか・・・それに俺たちが使ったパワードスーツもまだ世に出てない奴って言ってたな。それもあるのか?」
平松「分からないが、それも入ってくるだろうな。」
十津川「こら、静かにしなさい。」
杉山・平松「すいません。」
十津川「よし、ここだ。いくぞ。」
十津川署長が扉を開けて、その後すぐ入る。
中に入ると警視庁本部の偉い方達が勢揃いしていた。
その圧に圧倒されている。
十津川「坂道市警察署から参りました!十津川警視正以下2名参りました!」
「うむ、よろしい。早速話に入ろう。」
十津川「はっ!」
「今回の騒動を解決したのは、認めよう。」
平松「あ、ありがとうございます!」
「しかし、その内容だな。あの巨大ロボはともかく、君たちが使ったパワードスーツ?、あれ兵器として使う予定だったらしいな。」
杉山「え、今知りました。」
「実際問題それを隠していたそうだ。それであのイベントが開催される前に急遽キャンセルになり、あのトラックの中に入ってたそうだ。それは、知っていたのか?知らなかったのか?」
平松「し、知りませんでした。」
「そうか、だが、君たちが使おうと言ったのか?」
杉山「自分たちの判断で決めました。報連相をしなかったのは、自分たちのミスです。」
「兵器を使ったという自覚は、あるのか?」
平松「申し訳ありません。実感がありません。」
「そうか・・・だったら・・・」
ガチャっと扉が開く。
「待ってください。」
杉山「す、杉下校長?!」
杉下校長が入ってきた。
杉下「すいません。お邪魔しているのは、わかっています。しかし、彼らが兵器を使った自覚がないのは、当たり前です。」
「それは、どういうことだ?」
杉下「あのパワードスーツを制作した黒田正樹さんから話を聞きました。彼も後から知ったそうです。そして、自分で当日キャンセルをしたそうです。」
「だが、この2人と津田というやつが・・・」
杉下「そうかもしれませんが、彼らがいなければ、日向坂区が壊滅していたのも事実です。兵器を使ったという一方的な理由で懲戒免職をするのは、いかがなものかと・・・」
「杉下君、君の言い分もわかるが・・・」
扉からノックが聞こえる。
「誰だ?!」
「失礼します!」
平松「お、大岩一課長?!!」
大岩「大事な会議を中断させてしまい、申し訳ありません!」
「今度は、大岩君か・・・何かね?」
大岩「こちらをご覧ください!」
大岩一課長が持ってきた資料が配られる。
「これは?」
大岩「日向坂区の犯罪発生数です!それと津田が勤務していた街の犯罪数もあります!」
「これがどうしたのだ?」
大岩「ご覧ください!津田が所属した年だけ犯罪発生数が特に減っています!」
「た、たしかに。これと津田と何が関係あるのだ?」
大岩「話を聞いたところ、津田は街の人達からの印象が良く、街の人達の防犯意識も高いことがわかりました!太陽町では、この2年近くは、坂道市で1番犯罪発生数が少ないです!」
「な、なるほど・・・」
大岩「それに津田は、2回殺人事件を解決しています!これから警察内部で必要な力になると思います!ですから・・・」
「し、しかしだな・・・」
偉いさん達が、怯んでいる。
平松「津田、すげぇよ。」
杉山「そうだな。やっぱり、すごい奴だわ。」
「だが、兵器を使ったことに変わりない!判断はく・・・」
「待ちなよ。爺さんども。」
「だ、誰が爺さんだ!」
また扉から、声がした。
今度は、2人だ。
杉下「おやおや、これはすごい人たちですよ。」
大岩「こんなところに来るとは・・・」
十津川「な、なぜここに?!」
「き、貴様ら!!休むと言っていただろうが!!」
「いや〜、俺たちが採用した奴を簡単に辞めさせるわけないだろう?ユウジ。」
「そうだな、タカ。俺たちの目に狂いはなかったようだわ。」
杉山「た、た、鷹山敏樹警視長!」
平松「大下勇次警視長?!伝説の刑事2人がなぜここ?!」
杉下「私が呼びました。」
杉山「顔広すぎですよ・・・」
杉下「私にも色んな筋があるんですよ。」
タカ「こういうことだ。爺さん達、やめるか続けるか本人に決めさせろ。」
ユウジ「そこのお二人は?」
杉山「ま、まだ考えさせてください。」
平松「春の異動までに決めます。」
タカ「だそうだ。これでおしまい!解散!」
クビの皮一枚繋がったようだ。
〜〜〜〜
平松「ありがとうございました!!」
杉山「この御恩は一生忘れません!!」
頭が膝につくくらい礼をする。
大岩一課長は、事件が発生した連絡が入ったので、すぐいなくなった。
タカ「やめてくれよ、恥ずかしい。」
ユウジ「俺たちは、あの頑固ジジイ達を止めただけだって。」
平松「で、でも俺たちとはお二人とも接点がないんですが・・・」
タカ「だから、津田ってやつの面接をしたからだって。」
杉山「ま、マジですか?」
ユウジ「あぁ、あいつの目を見てすぐ決めた。それであのジジイ達を黙らして採用したんだよ。」
平松「まじかよ・・・ですが、採用担当が面接試験していたはずですが・・・」
タカ「なんか人手不足だったらしいぞ。なぜだが、忘れたがな。」
十津川「それよりも、一件落着だ。ほら、戻るぞ。」
杉山「は、はい!」
平松「本当にありがとうございました!」
お礼を言い、坂道署に帰る。
杉下「お二人とも本当にありがとうございました。」
タカ「杉下、人の扱いが荒いぞ。」
ユウジ「はぁ〜、せっかく休もうとしたのによ。タバコ行く?」
タカ「行く。次は、前もって話してくれよ。」
杉下「はい。わかりました。」
杉下と別れる。
タカ「それよりも俺たちが、見つけた警察官が立派に育ったな。」
ユウジ「そうだな。俺たちも鼻が高いわ。」
ーーーー
3日後
平松「ていうことで、懲戒免職は免れた。」
津田「そうか・・・報告ありがとう。」
平松「いいって。お前には、返しきれない借りがあるんだからよ。」
津田「そんなことないわ。で、杉山は?」
平松「今診察してもらっている。まだギプスは、しないといけないらしい。」
津田「まぁ、しゃーないわ。あと、平松。」
平松「どうした?コンビニか?」
津田「いや、俺・・・警察辞めるわ。」
平松「・・・はぁ?」

■筆者メッセージ
リクエストがあったあぶない刑事を出しました。
YouTubeでアップされてるものを見ましたが、合ってますかね?
世代ではないので申し訳ないです。
(20代前半ですので・・・)
もしかしたら、セリフを変える可能性もありますのでそこら辺もお願いします。
満腹定食 ( 2021/08/23(月) 20:09 )