新人警察官は駆け上がる





































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第32章 感情を力に変えろ
真相と消えゆく火
杉山side
「重症ですよ。脱臼もして、骨も折れてますね。全治2ヶ月ってところですね。」
杉山「わ、わかりました。」
十津川署長に言われて、すぐさま病院に来ているが、予想通りの結果だった。
ギブスをして、完治するまで待つしかないか。
「では、次は1週間後に来てください。」
杉山「わかりました。ありがとうございました。」
診察が終わったので、会計に向かう。
ガララッ!
杉山「ん?」
ストレッチャーの音がする。
誰かが怪我したのか?
ちょっと待つと・・・
杉山「え?!津田?!それに平松!」
平松「杉山!!そんなことより後だ!津田が!!」
酸素マスクをつけて、運ばれる津田。
杉山「どうしたんだよ!」
平松「あの大きいロボが爆発してその破片が刺さったんだよ!お前も来いよ!」
杉山「お、おぉ!津田!しっかりしろ!死ぬなよ!」
俺も津田に呼びかける。
〜〜〜〜
十津川side
十津川「おい!遺体は?」
「跡形もありません!」
十津川「そうか・・・杉下さん。今回の騒動は、どう見ますか?」
杉山「そうですね〜。はい〜。黒田さんでしたっけ?」
黒田「あ、はい!」
杉山「今回は、首謀者が腹を立てて、起こしたのですか?」
黒田「そ、そうです。研究所の待遇と対応がひどいものでした。それにいい研究を発表しても、それを取り上げられて所長のものになりました。」
杉山「なるほど〜。では、調べてもらうことになりそうですね。失礼。」
十津川「わかりました。どこに電話するのですか?」
杉山「一回、私の部下になった人物です。パソコンはお手の物です。あ、杉下です。ご無沙汰してます。至急、調べて欲しいことが・・・」
〜〜〜〜
平松side
緊急手術が始まった。
平松「すいません。川辺さん、津田の両親に電話してください。」
川辺『わかりました。2人は、津田君についててください。私は、津田君の家に電話した後に応援を呼びます。』
平松「すいません。お願いします。」
川辺『そんなことよりも津田君の心配をしてください。』
平松「はい、失礼します。」
杉山「川辺さんの指示は?」
平松「津田の両親が来るまで、ついてくれってさ。」
杉山「そうか。俺は、会計があるから任せたわ。」
平松「あぁ。」
今は、祈ることしかできない。
津田、死なないでくれ。頼む。
〜〜〜〜
十津川side
杉下「そうですか、ありがとうございます。」
十津川「どうですか?」
杉山「ビンゴでした。研究所のことは、目星をつけていたそうです。あとは、黒田さんの発言で家宅捜査ができそうです。」
黒田「そ。そうなんですか?!」
杉下「はい。では、十津川署長。あとは、任せます。」
十津川「わかりました。では、行こうか。」
黒田「は、はい!」
十津川「で、杉下さんは?」
杉下「私は、津田君のところは向かおうかと思います。」
十津川「わかりました。お願いします。」
「あの!!」
杉下「はい?」
小坂「一緒に連れてってもらえませんか!」
〜〜〜〜
日向坂病院
「心拍数低下!」
「血圧も下がっています!」
「輸血を!!」
津田の命の火は、燃え尽きようとしていた。

■筆者メッセージ
次の章に行きます。
09の悪運尽きるで、橋本さんに刃物を突き立てているのにガラスを殴り、「そんなことをしても無駄じゃボケ!」と言ったのは、酷すぎるのではという意見が来ました。
言い訳をさせてもらうと、犯人は津田の勢いに怯えていたという感じだったので、これでいこうと思いました。
修正しましたので、少し改善されるかと思います。
満腹定食 ( 2021/08/20(金) 21:03 )