新人警察官は駆け上がる





































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第26章 酒と女と雪景色
女神にも種類がある
「こたつあったかいね〜。」
津田「そうですね。まだ寒いですからね。」
そろそろ3月になるのに、寒さが終わらない。
まだこたつの出番が続きそうだわ。
津田「ふんで、何しにきたんですか?星野さん。」
星野「え?普通にご飯食べにきただけだよ?」
津田「嘘つかないでくださいよ。あれでしょ?3人を許して欲しいって。」
星野「バレた?」
津田「当たり前ですよ。本当ならさくらさんを連れてきたかったんじゃないんですか?」
星野「さすが、警察官だね。」
津田「いや、わかりますよ。あれからすぐですし。」
そう、あれから1週間足らずで星野さんが1人で家に来たのだ。
そうなれば、こんなすぐに来ないわ。
星野「許してあげないの?」
津田「無理ですね。どんだけ高いと思っているんすか?」
星野「そんなに?」
津田「えぇ、だから出禁なんすよ。」
星野「私が来てもダメなの?」
津田「ダメです。飯は、お任せでいいですよね?」
星野「うん!美味しい物お願いね!」
〜〜〜〜
津田「はい、どうぞ。」
星野「美味しそ〜!」
冷凍の鯖がほんの少し残っていたので、竜田揚げにした。
それにおろしポン酢も作って、あっさり食べれるようにした。
あとは、カリフラワーとベーコンの炒め物とほうれん草とツナのサラダ。
星野「お酒は何飲ませてくれるの?」
津田「ん〜、ちょっと待ってね。」
今回は、一ノ蔵 ひめぜん。
日本酒度-70〜-60と超甘口ながら、さわやかな酸味が効いているため飲みやすいのが特徴で、アルコール度数も8%と低めで、気軽に楽しめる1本になっている。
津田「はい。どうぞ」
星野さんに徳利を渡す。
星野「ありがとう!いただきまーす!え?!甘い!!」
津田「そういう酒なんすよ。ん〜。いいわ〜。」
日本酒には、辛口と甘口がある。
俺は両方飲むが、やっぱ甘口がいい。
最初に酒を覚えたのも甘いのだったら、甘口が合うらしい。
星野「この唐揚げも美味しい〜。」
津田「そりゃよかった。」
星野「これでもダメなの?」
津田「ダメですね。」
星野「えぇ〜、固い〜。」
津田「酒が来るまでですよ。」
星野「じゃ〜。」
俺に近づいてくる星野さん。
星野「私の身体で許して?」
津田「・・・ダメです。」
星野「迷ったよね?」
津田「迷っていません。酒と身体じゃ全然違いますかね。」
やべやべ、一瞬でもOKにしてしまうところだった。
今考えると全く手に入らない酒だ。
それを星野さんと・・・
あかんあかん!
気をしっかり持て!俺!
星野「えぇ〜、いけると思ったのに。」
星野さんは、俺の足に寝転がる。
やばい、理性が・・・
ーーーー
次の日
津田「やってしまった・・・」
星野「これで許してよね〜。」
津田「・・・はい。」
星野「偉い偉い。」
なぜか姉に褒められている気分だ。

満腹定食 ( 2021/07/21(水) 23:03 )