太陽町駅前のモダンな喫茶店に来ている。これには訳がある。
「すいません！遅れました！」
今日は、雪の影響で電車が少し遅延している。
津田「いえいえ、コーヒー飲んで落ち着いていました。」
「ありがとうございます。ここは、隠れたコーヒーの名店なので。」
津田「へぇ〜、そうなんですね。」
「あ、申し訳ありません。私、こう言うの者です。」
名刺をもらう。
橘海斗という俺と同年代くらいの人だ。
橘「では、早速取材させてもらいます！」
津田「はいはい。」
なぜ、こうなったのか。
数日前ーーー
太陽町交番
「すいませ〜ん。」
杉山「はいはい、どうなされましたか？」
橘「ここに津田雄介という人物がいると聞いてますが、今はいますか？」
杉山「少し待ってくださいね。津田ー！お客さんだぞー！！」
津田「俺に？はい？」
橘「突然すいません！あなたが津田さんですね！」
津田「はい、そうですけど。なんのようですか？」
橘「はい！取材させてください！！」
津田「・・・はぁ？」
橘「え？取材ですよ？嬉しくないんですか？」
津田「こんなどこにでもいる警察官を取材するんすか？」
橘「え？知らないんですか？津田さん、あなた有名人ですよ。」
津田「どこがですか？ただの警察官ですよ。」
橘「本当に言ってます？」
津田「そうですけど？」
橘「坂道グループの公式警察官って知ってます？」
津田「知りません。」
橘「え、がちじゃん。」
津田「はぁ？とにかく、署長に許可をもらってから正式に取材しに来てください。それに俺の名前をどこで聞きつけたか知りませんが、警察官は名前を公表できないので、それだけはご了承ください。」
橘「そうですか・・・今日は諦めます！ですけど、次はちゃんと受けてくださいね！」
とそのまま帰って行った。
杉山「どうなんだ？」
津田「さぁ？やる気のある新聞記者か雑誌の記者だろうな。昼飯途中だから、まだここで待機してくれ。」
杉山「あいよ。」
ーーーー
という感じで、その日は過ごしたが次の日に十津川さんから連絡が来て正式に取材を受けることになった。
橘「いや〜、あの時は職務中に伺ったのが間違いでした。すいません。」
津田「いいんですよ。で、何を聞かれるんですか？」
橘「はい！まずは、どのような形で坂道さんと出会ったのかが聞きたいです！」
津田「えぇ〜、最初は約5年前の早川聖来のストーカー事件ですね。あれから、坂道さんと付き合うようになりました。」
橘「あぁ〜！あの時ですか！え？！関わっていたんですか？！」
津田「えぇ、襲われた現場から近い交番に勤めていました。」
橘「そうだったんですね！え？ですが、今5年目ですか？」
津田「そうですね。ちゃんとした警察官になってから5年経ちますね。」
橘「警察官は、3年で異動になるって聞いてますが・・・」
津田「問題児扱いされて色々飛ばされているんですよ。」
橘「あ・・・そうだったんですね。」
津田「いえ、大丈夫ですよ。全部俺が悪いんで。」
橘「ちなみに、言える範囲で言えますか？」
津田「まぁ、ほとんどが規律違反ですよ。それ以外ないですね。」
橘「そんな感じに見えないんですけど。」
津田「そういう人間ほど、悪かったりすんですよ。それに警察官は組織社会なので、規律を乱す奴は、そうやって罰を受けるんですよ。」
橘「なるほど・・・」
津田「それで、あとは？」
橘「あ、はい！」
〜〜〜〜
橘「すいません！ありがとうございます！」
津田「いえいえ。あと、名前だけは伏せてくださいね。」
橘「わかっています！」
取材が終わった。
坂道のイメージや気になっているメンバー等々を聞かれたわ。
津田「それじゃ、帰りますね。」
橘「はい！あ、ここは自分が！」
津田「いいですよ。自分の分は自分で払いますよ。これ、お願いしますね。」
橘「あ、わかりました。では、機会があれば、また取材させてください！」
津田「自分で良ければ。それじゃ。」
その場を後にする。
ーーーー
数日後
早川「津田さん！これ見て！！」
津田「なんだ？」
一冊の雑誌を持ってくる。
早川「これ！！」
津田「あぁ〜。」
俺が受けた取材が2ページ渡って書かれていた。
それに俺が言ったこと全部と橘から見た俺のイメージがそのまんま全部が書かれている。
金川「いつのまに受けていたの？！」
津田「つい最近だ。変わった人だったわ。」
早川「それに気になってるメンバーで私の名前上がっているが嬉しい！！」
賀喜「私の名前もあげて欲しかったのに、聖来とさくちゃんだけとか。」
津田「思いついたのがその2人だったからな。」
金川「私の名前もあげてよ〜。」
津田「うるせぇーな。ほら、飯にするぞ。」
「「「はぁ〜い」」」
なんだが、恥ずかしいわ。