ここも居場所だろ?
小坂さんが戻る日が迫っていた。
そんな今日は、小坂さんのリクエストを聞いて料理を作っている。
小坂さんは、運動がてらに今日泊まるメンバーを駅まで迎えに行っている。
まぁ、歩いて20分くらいか?
とりあえず、晩飯を作ろう。
小坂「ただいま〜。」
津田「おかえり、汗かいたか?」
小坂「結構かいたよ。」
「すいません。お邪魔します。」
「いい匂〜い!」
「先にシャワー浴びたいです・・・」
津田「小坂さん、まだかかるから先にシャワー浴びてきな。」
小坂「手伝えなくてすいません・・・」
津田「謝らなくていいんだよ。ほら、行きな。」
「かっこええな。」
津田「どこがだよ。で、あんたらは?」
「この前会えなくて残念でした!宮田愛萌です!」
津田「あぁ〜、あんたが古典と神社オタクか。」
宮田「はい!今日は、美味しい料理を食べに来ました!」
「愛萌〜!色目使わないの!私は、松田好花!納豆ってありますか?」
津田「あるぞ。関西人か?」
好花「せやで!京都出身やで!!」
津田「あぁ〜、どす黒いところな。」
好花「偏見やろ!!」
「このちゃん落ち着いて!私は、影山優佳です!」
津田「えぇ〜と、東大目指してたサッカー娘か。」
影山「そうです!菜緒ちゃんから話は聞いてる感じですか?」
津田「そうやな。たぶん日向坂で1番賢いやろ?」
宮田「それは、わかりませんよ?」
津田「まぁ、そうやな。ほら、シャワー浴びてこい。」
宮田・好花・影山「は〜い。」
〜〜〜〜
4人はシャワーを浴び終える時間に飯を用意する。
影山「わぁ〜!美味しそう!」
好花「レストランで出てくるやつやん!」
宮田「すご〜い!」
今日作ったのは、豆腐ハンバーグ。
付け合わせに茹でたブロッコリーと粉吹き芋、にんじんのグラッセ、コーンバターを一皿に盛っている。
それにコーンスープ、米とラクスを置いている。それと納豆も。
俺は、レモンサワー。
「「「いただきまーす!」」」
宮田「美味しい!!」
好花「本当にお店で食べる料理やん!」
影山「ん〜!!何か入れてますか?」
津田「全然。」
好花「嘘やん!教えてや!!」
津田「普通だよ。普通。」
そんな質問攻めの前でも、小坂さんも笑顔でハンバーグを食べている。
この笑顔を見るのもいつになるのかわからないのか。
好花「津田さん!無視しやんといてや!」
津田「え、あぁ。本当に普通に作ったって言ってるだろ?」
〜〜〜〜
飯も食べ終わって、俺は束の間の晩酌をしている。
子宝の洋梨ロックとくるみで決めている。
「まだ起きてたん?」
津田「ん?そうだが?」
小坂さんが一階に降りてきた。
津田「小坂さんは?」
小坂「ちょっと眠れなくて・・・」
津田「そうか、なんか飲む?」
小坂「お酒はある?」
津田「あるぞ。マンゴーと葡萄と林檎だな。」
小坂「林檎で。」
津田「はいはい。ロック?ソーダ割り?」
小坂「ソーダ割り。」
津田「あいよ。」
子宝の林檎を出す。
炭酸で割り、カシューナッツも出す。
津田「はい。」
小坂「ありがとう。」
小坂さんは、俺の隣に座る。
津田「どうした?やっと戻れるんだろ?」
小坂「そうやけど、津田さんの料理が恋しくなるわ。」
津田「別にそれくらい我慢しろ。もっといい飯が食えるだろ?」
小坂「そうやけど、離れたくない。」
津田「前にも言っただろ?いつでも来ていいって。ここも小坂さんの居場所だろ?」
小坂「うん、それとな。」
津田「うん。」
小坂「津田さんが好き。」
津田「そうか。その気持ちだけ・・・ん。」
小坂さんにキスをされる。
意外に強引なところがあるんだな。
俺は、受け入れる。
小坂「どう?」
津田「やっちゃあかんやろ。これからの日向坂を引っ張っていくのに。」
小坂「やけど、好きやもん。」
津田「たく・・・ほら。」
俺が両手を広げる。
小坂さんは俺の膝の上に座り、俺に抱きつく。
小坂「ねぇ。」
津田「ん?」
小坂「最後までやってほしい。」
津田「今日だけな?」
小坂「うん。」
俺の部屋に行き、小坂さんを抱いた。
筋トレを毎日やっていた影響か身体のラインが西野さんや白石さんみたいに綺麗だ。
それにめちゃくちゃ感じていた。
ーーーー
次の日の朝
宮田「お世話になりました!」
好花「また来た時に美味しい料理作ってや!!」
影山「次は、長期休みの時に来ます!」
津田「おぉ、また来いよ。」
迎えの車に乗る3人。
小坂「津田さん。」
津田「ん?」
小坂「行ってきます!!」
津田「行ってらっしゃい。辛くなったら絶対に言えよ〜。」
小坂「はい!!」
満面の笑顔で車に向かう。
小坂さんの背中は、俺には大きく見えた。
俺は、見送りを終えるとリビングに戻る。
小坂さんと過ごした日々が見えてくる。
少し寂しいな。