新人警察官は駆け上がる





































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第19章 その光を戻すために
嫌いな言葉は「努力」
久々にこの人が来た。
小坂「は、橋本さん?」
橋本「そうよ。ごめんね。驚いちゃった?」
小坂「あ、はい。」
まぁ、坂道さんからしたら伝説の人だからな。そりゃ驚くだろうな。
津田「そこに立ってないで、飯が冷めますよ?」
橋本「今から行く。ほら、一緒に食べましょ?」
小坂「はい!」
〜〜〜〜
飯を食う。
あ、ビールだな。
今日飲むビールは、オラホビール アンバーエール。
20年以上愛されてきたフラッグシップをリニューアル。琥珀色のボディが美しいアンバーエールは、ロースト麦芽由来のほろ苦さと程よいコクが織りなす絶妙なバランスがあるビール。
橋本「ん〜。美味しいわ〜。あと2日休みが欲しいわ。」
津田「俺は、そんなこと関係ないのでその気持ちはわかりませんね。」
橋本「警察官ってそう言うところは、お休みあるんだよね。」
津田「まぁそうですね。そのかわり休みの日は指定されてますけどね。」
橋本「けど休みあるのはいいんじゃないの?私は今日まで休みなんてなかったのよ。」
津田「そう言う仕事でしょ?あ、小坂さんも橋本さんに聞きたいことあるなら聞きな?」
小坂「あ、はい。あの〜。」
橋本「ゆっくりでいいわ。辞めた身だけど、ある程度のアドバイスは、してあげる。」
色々アドバイスをする橋本さんと話をしっかり聞く小坂さん。
ここでも成長をしようとする姿には、脱帽だわ。
〜〜〜〜
小坂さんが風呂に入っている間、俺はヨーグルト酒を飲む。
橋本「ねぇ、どうしたの?そんな暗い顔をして。」
津田「ん?そんなに?」
橋本「えぇ。北村君が警察官を辞めた時よりは明るいけどね。」
津田「う〜ん。言いたくないけど、小坂さんを見ると、ちょっと前の俺を思い出すんだよ。」
橋本「それって?」
津田「大学の時の俺を思い出すんだよ。何もかも終わったあの時を。」
橋本「嫉妬しているのね。」
津田「そうだな。俺は、努力が実らなかった人間だからな。だから俺は、努力って言葉が嫌いだ。」
橋本「それ以外にもあるでしょ?」
津田「あぁ、努力は何か評価をもらって初めて認められるものだ。評価されなかったら今まで積み上げたものは、無駄になる。それを突きつけられたから小坂さんが眩しいんだよ。」
橋本「・・・」
津田「それに乃木坂や櫻坂・・・欅坂か、早く出会っていたらもっと違う印象だったかもな。橋本さんの印象もな。」
橋本「悲しい人間だね。」
津田「俺は、そう言う人間だ。」 
橋本「そう言うことじゃなくて、あなたはもっと評価されていい人間よ。だから・・・」
津田「数人でもそんなこと言ってくれる人がいればいいすんよ。」
橋本「もう。」
津田「可愛くないですね。」
橋本「よく言うわね。」
小坂「すいません。今上がりました。」
小坂さんが風呂から上がった。
橋本「どうする?」
津田「俺はあとでいいっすよ。」
橋本「そんなこと言って〜。一緒にどう?」
小坂「え?!」
津田「あのな?純粋な女がいるのによく言うわ。」
橋本「それを知っているから言うんでしょ?じゃ、お先。」
その風呂場に向かう橋本さん。
小坂「あの、橋本さんとは・・・」
津田「飲み友以上恋人未満。」
小坂「・・・」
津田「どうした?」
小坂「いえ・・・」
〜〜〜〜
風呂から上がり、そのまま部屋に行く。
俺の部屋は1階の和室だ。
小坂さんは、自分の部屋に戻っていた。
津田「布団敷くか・・・って。」
橋本「ほら、早く来て。」
俺の布団で寝ている橋本さん。
津田「布団用意しただろ?」
ちなみに2階の空き部屋に布団は用意している。
橋本「いいの。ほら。」
津田「やから、純粋な女がいるのにヤったらまずいだろ?」
橋本「大丈夫よ。この部屋防音と防振にしてあるから。」
津田「・・・はぁ?」
橋本「ここに来る前にもうあなたが住む部屋を定めるために改装工事しているのよ。だから激しくやっても大丈夫よ。」
津田「やられた・・・」
橋本「それに久しぶりで溜まっているでしょ?解放しなさいよ。」
津田「そう言うんだったら、この間の借りを返してやるよ。」
まぁ、例のごとく負けましたね。
カラカラにされました。
小坂さんは、不思議がっていたがなんとか誤魔化せた。だが、次はバレるだろうな。

満腹定食 ( 2021/06/29(火) 09:53 )