新人警察官は駆け上がる





































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第18章 ドキドキする時期
地獄から・・・
北村「これで一旦上に報告してくるわ。たぶんそれで終わりだと思う。」
津田「わかりました〜。ん〜!疲れた。」
北村さんの上司に報告して、今日は終わりだな。
いや〜、長かった。それにしても菅井さん達の収録も長いんだな。
扉が開く。
津田「・・・げぇ。」
入ってきたのは、増本。
手を後ろにして何かを持ってきた。
増本「げぇってなんですか?やっと休憩もらえてきたのに。」
津田「俺は、お前さんのことが嫌いやからな。」
増本「なんでそんなこと言うんですか?」
津田「あの時の飲み会でウォッカ2杯も頼みやがって・・・」
増本「だって、盛り上げようと・・・」
津田「それは、嬉しいが聞いてから頼め?」
増本「なるほど〜。」
頭を抱えたくなるほどの問題児だな。
録画した番組を見るとたびたびおかしな行動を取っている。
それが増本の良さ?だと思うが、俺はあまり好きではない。
津田「で、要件は?」
増本「これです。」
渡されたのは、ブラックサンダー一箱。
津田「・・・えぇ〜。」
増本「嬉しくないんですか?」
津田「いや、嬉しいけどなんで一箱なん?」
増本「みんなより優越感に浸れると思って一箱買いました。」
ぶっ飛んでいる〜。
津田「あはは、もらっとくわ。」
増本「ねぇ、津田さん。」
津田「なんだ?」
コーヒーを飲む。
増本「いつになったら、こっちで働くんですか?」
津田「ブッ!!ゴホッ!」
増本「大丈夫ですか?」
津田「いきなりなんてことを言うんだよ!」
増本「だって、皆さん津田さんに来て欲しそうに言ってますよ。津田さんがいたらって。」
津田「あのな?そう言うのは、俺に言ったらあかんやろ?」
増本「ですけど、ストレートに言った方がいいんかなって。」
だめだ、こりゃ。
津田「はぁ〜、地獄だ。」
増本「え?なんて?」
カンカンカーン!
会議室から効果音が流れる。
津田「え?」
すぐ後に北村さんが入ってくる。
北村「津田、増本と一緒に行ってもらうところがある。」
津田「ふぇ?」
〜〜〜〜
澤部「で、スタジオに来てくれました。津田さんです。皆さん拍手!」
パチパチパチパチ
あ〜、なるほど〜。
またなんかやっていたのか。
澤部「今日、どうだった?」
津田「えぇ、理佐さんが積極的だったの印象的でしたね。増本は・・・あえて触れないでおきます。」
増本「なんでですか?」
津田「いや、なんか嫌だ。」
土田「津田君、その気持ちわかるよ。」
津田「ありがとうございます。」
澤部「あと〜、有美子会長になんて言われましたか?」
津田「あぁ〜。」
関さんを見る。
恥ずかしそうに下を向いている。
津田「増本の行動が嫌すぎて忘れてしまいました。」
澤部さんは椅子から転げ落ちる。
菅井さん達の方でも、2人がこけている。
1人は武元さんだ。
もう1人は・・誰だっけ?
澤部「思い出したら聞いてみましょう。では、また来週〜!」
〜〜〜〜
津田「また、はめたんすね。」
北村「そんなことだな。まぁ、十津川さんもノリノリだったからな。」
津田「あの人は・・・」
北村「俺は、まだ仕事が残っているから先帰ってくれ。」
津田「わかりました。また麻雀誘ってください。」
北村「いいぞ。また俺が勝つけどな。」
津田「次は、負けません。」
そのままエレベーターに乗り、駐車場に行く。
「待って〜!」
振り向くと茜さんが走ってくる。
開くのボタンを押す。
茜さんが乗ってすぐに閉まるのボタンを押す。
津田「茜さん。」
茜「一緒に帰ろ?」
津田「えぇ?!俺バイクっすよ?」
茜「そう言うと思って・・・じゃーん!」
リュックからヘルメットを取り出す。
見たことあるやつだな。
津田「あ・・・」
茜「北村さんが借りてきてくれたので、大丈夫です!」
津田「用意周到ですね〜。」
茜「でしょ?あ、ご飯は?」
津田「ん〜、ここら近辺の蒙古タンメン買いに行こうかなぁ〜って。」
茜「あ!行く!」
津田「ですよね〜。」
そのまま、茜さんを乗せて蒙古タンメンを食いに行った。
チョコは貰わなかったが、なんだろう。
不思議な感覚だったな。

満腹定食 ( 2021/06/27(日) 08:46 )