新人警察官は駆け上がる





































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第1章 関西娘は愛が足りん!
聞き込み
早川さんを警察署に送り、俺は交番へ戻る。
津田「ふぁ〜、眠い。」
駒田「俺もだ。ふぁ〜。」
仮眠を取らず、そのまま勤務した俺と駒田さん。
時刻は、8時半。そろそろ交代の時間だ。
「お疲れ様です!」
津田「お疲れ様です!」
駒田「お疲れ様。津田、上がるぞ。」
津田「はい。」
ーーーー
4日後
北村「津田、お前、早川聖来を助けたって本当か?」
津田「早川・・・、あ〜、最近出没している不審者から助けましたね。」
北村「うわ〜、その時に夜勤じゃないんだよ〜。ちょ〜可愛かっただろ?」
津田「まぁ、はい。」
北村「お前、まさか乃木坂知らないのか?!」
津田「知りませんね。」
北村「うわ〜、人生の半分損してるわ〜。今ノリに乗ってるアイドルグループだぞ!しかも最近人気も出ている早川聖来を知らないって、お前は、おかしいぞ!」
津田「そうですか。あ、パトロール行ってきます。」
北村「お、おい!津田!」
ガシャン!ギリギリ〜!
北村「はぁ〜、もう少し話が合う後輩が欲しかったなぁ〜。」
ーーーー
津田「すいませ〜ん。ちょっといいですか?」
「あ〜!お巡りさん!どうかされたんですか?」
津田「実は・・・」
俺は、早川さんが襲われたあたりから犯人が逃走したルートで聞き込みをしている。しかし、犯人に手掛かりはなしだ。
「怪しい人物は見てないねぇ〜。ごめんよ〜。」
津田「いえ、ご協力感謝します。それてば失礼します。」
今回も手掛かりなし。どうするか。
津田「頭を使う前に足を使えってな。」
俺は、自転車に跨って走り出す。
頭がない俺には、行動あるのみ。
ーーーー
津田「えぇ?!見たんですか?!」
「そうだね〜、最近よく見るんだよ。あのスエット男。向こうから歩いてくるだよ。」
あの男は、櫻坂区から歩いてくるらしい。しかし、俺は乃木坂区管内しか任されていないので、櫻坂区方面に行くことはできない。
津田「ありがとうございます!」
「いえいえ、早く捕まえてくださいね。」
津田「迅速に対応します!!では!!」
俺は、交番に戻る。
キキィー!ガシャン!
津田「北村さん!!有力情報が!!」
北村「うわっ?!いきなりなんだよ。」
津田「あのスエット男の有力情報が入ったんですよ!!」
北村「本当か?!で、どこだ?」
津田「実は・・」
「あの〜、すいません。」
北村「はい?落とし・・・え?!早川聖来じゃん!!なんで?!」
早川「津田さんは・・・」
津田「え?何か?」
早川「あの〜、これ。お礼です。」
紙袋をもらう。食パンだ。
北村「いいんか?!これ、みーぱん家の食パンじゃねえーか?!」
早川「この前助けてくれたお礼です。受け取ってください。」
津田「いや〜、勤務中ですし・・」
北村「何言ってんだよ!!すいません。こいつ、融通が利かなくて・・後で美味しくいただきますぅ。」
早川「それじゃ、これから仕事なので。」
早川さんは、車に戻っていく。
俺は、車に向かって頭を下げる。
北村「聖来、可愛かったなぁ〜。」
津田「受け取ってよかったんですか?」
北村「いいんだよ!早く食うぞ!!」
津田「あ、はい。」
遠くで犯行に及んだ人物が見ていたが、その時俺は知らなかった。

満腹定食 ( 2021/04/22(木) 14:08 )