新人警察官は駆け上がる





































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第11章 倒れてきたあの子は・・・
意外に普通の女性
あれから菅井さんと連絡を取っているが、桁外れだお嬢様という感じではなかった。今のところはな。
熊谷「どうだ?津田。菅井お嬢様は、うまくいっているんか?」
津田「まぁ、そこそこですよ。それにお嬢様って感じはあんまりしないですね。そんじょそこらにいる女性ですよ。」
熊谷「本当かよ。番組で見たことあるけど、相当な金持ちだぞ。軽井沢に別荘持ってクリスマスの日にシャンパンとか飲むくらいだぞ。」
津田「へぇ〜。」
熊谷「お前、そんな興味ないのか?」
津田「ありませんね。」
熊谷「キッパリ言うなよ!」
津田「別に今時のクリスマスでシャンパンやワイン飲んだりしますよ。そんな昔みたいな考え方してて大丈夫っすか?」
熊谷「くぅ〜、後輩にここまで言われるとは〜!!」
村井「そんなことよりお前ら、パトロールだろ?」
津田「あ、ほんまや。行ってきます。」
熊谷「パトロール終わったらこの続きやるぞ。」
津田「えぇー、熊谷さんってねちっこいすね。」
熊谷「津田!ぶん殴るぞ!」
〜〜〜〜
昼休憩の時、また連絡が入る。
今は、ローソンのコラボイベントに出ているらしく、お土産をくれそうなメッセージが来ている。
くれるのはいいが俺は、夜勤なんだけどな。
保田「津田?どうした?」
津田「え?菅井さんがお土産をくれるそうですよ。なんでもローソンからタダでもらったとか。」
保田「ほぅ〜、いいじゃないか。何くれるんだろうな。」
津田「もしかして余ったら息子さんに渡すんですか?」
保田「バレた?」
津田「顔に書いてますよ。」
〜〜〜〜
本当に何も起こらなくなった。
パトロールしても客同士の喧嘩すらないのは、不思議で仕方ない。
保田「津田、何もないから俺は、先に仮眠に入るぞ。」
津田「わかりました〜。」
コーヒー入れ、落とし物や困っている人を対応するために眠気を覚ます。
早く終わればいいのにな。
「今大丈夫ですか?」
津田「大丈夫ですよ・・・って菅井さん。」
菅井「お疲れ様です。これ、差し入れです。」
菅井さんからもらったのは、ローソン限定のスイーツだ。
津田「お?シフォンケーキある。ラッキー。」
菅井「プレミアムロールじゃないんですか?」
津田「これがいいんだよ。その前に菅井さん、早く帰らないと。誰かに襲われますよ?」
菅井「いえ、大丈夫です。タクシーで帰りますから。」
津田「ならいいですけど。俺、今職務中ですよ?」
菅井「あぁ、ごめんなさい。では、失礼します。」
津田「菅井さん、何か言いたいことあるんですか?」
菅井「あ、え、その〜。」
言いにくそうにする菅井さん。
菅井「おすすめのビール飲ませてもらえますか?」
津田「ふぇ?」
菅井「あ、あの真夏さんから聞いてます。美味しいビールを飲ませてくれるって。」
津田「あぁ〜、いいですよ。そのかわり、大したもてなしはできませんよ。」
菅井「大丈夫です。お休みの日がわかりましたら連絡します。」
津田「わかりました。気をつけて帰ってくださいね。」
菅井「はい!失礼します!」
手を振りながら菅井さんは、タクシーに乗る。
津田「いや〜、櫻坂まで俺のビールの噂が流れているとは・・・」
まぁ、久々にビール頼むか。


満腹定食 ( 2021/06/11(金) 17:14 )