新人警察官は駆け上がる





































小説トップ
第10章 越える一線
誘いと迷い
めちゃくちゃドキドキしている。
俺の左には橋本さんが寝ている。
俺は、橋本さんに背を向けて寝ている。
樋口さんと寝た時は、先に寝ていたことや泣いていたことで何の感情も湧かなかったし、遠藤さんが隣で寝て告白されたからドキドキしたが、今回は違う。
橋本「ねぇ、起きてる?」
津田「あ、はい。起きてますよ。」
橋本「2回目だね。」
津田「2回目って言いますけど、その1回目は覚えてませんよ。」
橋本「私も飲み過ぎて帰れる気がしないからあの部屋で寝たのよ。何もしてないから気にしてないで。」
津田「嘘つきですね〜。飛鳥さんから聞きましたけど何か達成感のある顔をしてたって言ってましたよ。」
橋本「本当に何もしてないわよ。けど・・・」
津田「はい?」
橋本「津田君みたいな男の人と寝るが初めてだっただけだよ。」
津田「さいですか。今も付き合っている人とかいるですか?」
橋本「いないわよ。一回変な記事を書かれたことあるから男の人には気をつけているの。」
津田「へぇ〜、いい歳なんですから相手選んで結婚してくださいよ。」
橋本「そんなすぐに相手が見つかるわけないでしょ。」
津田「橋本さんならすぐに見つかりますよ。俺は、臆病なんでそんなことできませんし。」
橋本「あんなにメンバーと距離が近いのに?」
津田「6年間男子校男子クラス育ちを舐めないでくださいよ。まだ俺は、気持ち悪いと思われてないかって不安なんですから。」
橋本「そんなことないよ。あの子達は、津田君に助けられているし、頼りにしている部分もあるのよ。絶対そんなことない。」
津田「まぁ、それは受け取っておきますね。」
こんな会話が続く。
するとシャンプーのふわっと匂い、俺の身体に手が回ってくる。
後ろを見ると橋本さんが俺に抱きついてきたのだ。
津田「何してるんすか?」
橋本「ん?誘ってる?」
津田「やめてくださいよ。生きている年齢と彼女いない歴が同じ男をさそうなんてやめた方がいいですよ。」
橋本「いや、君を信頼しているからできるのよ。本当にやる?」
初めて誘われている。
やばい、どうする。
遠藤(津田さんが好きです。)
ここに来て遠藤さんの言葉が聞こえてくるし、早川さんの顔も頭に浮かんでくる。
津田「今、橋本さんに手を出したらこれからの乃木坂メンバーとの付き合い方が難しくなる。だから、まだやめてほしい。」
橋本「固いわね。こういうところがあの子達が惹かれる理由なんだね。このまま寝ていい?」
津田「どうぞ。」
今の状態で寝始める。
俺は、ドキドキしたままで眠りにつく。
橋本「やっぱり、あなたが欲しくなっちゃったよ。警察官を辞めるか私がこの仕事を辞める時に・・・いや、やめとこ。おやすみ。津田君。」
橋本さんがこの後何をしたのか?
真相は闇の中へ

満腹定食 ( 2021/06/09(水) 22:23 )