守りし者の物語







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第1章 出会いと繋がり
私服と同期
高瀬を泣かせた次の日だが、本当に先生が部屋まで来て俺を起こしにきた。
しかも8時に・・・。
私服に着替えて講堂に来るようにって言われたが、これが俺の部屋から出たくない原因だ。
なぜかと言うと・・・和服だからだ。
これには理由がある。
こっちに出てくる時に・・・
「おい、迅三郎。一応入学祝いってことで荷物と一緒に送ってやるよ。」
朽井「そんなことしてくれるのか?ありがたい。」
「とりあえず、最低限の荷物だけ先に持っていけ。」
朽井「わかったー。」
とこれを承諾したのが間違いだった。
届いた荷物を開けると和服しかなかったのだ。寮の中や休みの日は何を着てもいいって校則だったが、流石にこれは注目される。
すぐ怒りの電話を入れるが、
「まぁまぁ、入学祝いだ(笑)あと、こっちで来てた服はほとんど処分したから、ほぼそれ以外ないぞ?(笑)」
とこの始末。流され続ける俺である。
仕方ないので和服に袖を通す。
背中には鮫が描かれてる。
朽井「たく、うぜぇ。」
和服を着こなして下駄箱から荷物に入っていた下駄を履く。
靴なら少しおかしいしな。
財布と携帯を入れショルダーバックを持ち扉を開ける。
ーーーー
外を出るとまぁ目立つ。
はじめての休みということもあり、部活動が盛んだ。
これでまた噂が広がるだろうな。
「そんな服持ってるだ。」
朽井「高瀬か。」
高瀬「かっこいいね!それ家でも来てたの?」
朽井「こっちに来てはじめて着る。入学祝いでもらった。それに服はこれしか持ってない。」
高瀬「朽井君のところはお金持ち?」
朽井「居候してるところはな。」
高瀬「親いないの?」
朽井「あぁ、いない。」
高瀬「そっか。」
高瀬と話して講堂に着く。そのまま中に入り俺は先生のところに行く。
「おぉー、今時和服かー。渋いね。」
朽井「居候してるところからの入学祝いだとよ。それに服はこれしか持ってない。」
「そうなんだー。まぁ君の家は俺も知ってるからね。」
朽井「はぁ?知ってるだと?」
「そうだなー。俺は、親父さんの知り合いになるのかな。」
あのジジィ。ここと繋がっていたのかよ。
「まぁ言いたくもないと思うし。その時が来れば話してよ。」
朽井「・・・。」
少し睨む俺。
「そう怖い目をするなよ。俺のことはコウって呼んでくれ。」
朽井「あぁ、そう呼ばさせてもらうぞ。コウ先生さんよ。」
コウ「お、威勢がいいねー。あと、何も食べてないだろ。その袋に適当に買ってきてるから好きなの食べな?」
朽井「朝早く起こされてるからこれくらいしてもらわないとな。」
と袋からおにぎり2個とお茶と出す。そしてもくもくと食べる。
食べてる間にゾクゾクと人が入ってくる。
「おはようございまーす。」と元気よく言う奴もいればまだ眠たそうにしてる奴もいる。それに俺の服を見て、「何あれ」って言う声も聞こえる。
朽井「帰ったらあいつ殴ろう。」
心に誓った。
コウ「それじゃ、9時過ぎたらストレッチして新しくやるダンスするからそれの振り入れして午後は通しなー。」
あんな難しい踊りをして次の踊りをするのかよ。忙しいんだな。
朽井「ようやるよ。」
ぽろっと出た言葉。辛いと思うが、仲間がいるからできるっ。そう信じてやっていると感じる。絆って奴だな。俺にはないものだ。
コウ「朽井ー。ちょっと飲み物を作ってきてくれ。」
朽井「あ?」
コウ「暇だろ?」
朽井「呼んだのあんただろ。入れ物は?」
コウ「あれ、タンク2個」
とでかめのタンクが置いてある。
朽井「どこで入れればいいんだ?」
コウ「トイレ近くに冷水機あるからそこで入れてくれ。ペットボトルも持っていけ。」
朽井「はぁー。」
両手にタンクを持ち講堂出ていく。
ーーーー
タンクがデカく水入れるのに時間がかかる。ペットボトルはそのため用にちょびちょび入れながらタンクに水を入れる。
誰かのために何かをするのは嫌いではないが、あの時を思い出す。
俺にも仲間がいた。けど、俺が前に進むたびに1人ずつ減っていった。最終的には俺の後ろについてくる仲間がいなかった。そんなことを思い出してします。
朽井「これでいっぱいになったか。」
タンクの蓋を閉め取っ手を持ち講堂に戻る。
朽井「おっも。」
ーーーー
朽井「おい、戻ってきたぞ。」
息を切らしながら講堂に入る。
コウ「おぉー、お疲れ。じゃそこにスポドリの粉があるからそれ入れて混ぜてあそこに置いといてくれ。」
朽井「何袋入れるんだ?あと混ぜる棒的なやつは?」
コウ「うーん。5袋でいいかな。えーと、ないからなんとかして。」
朽井「おい。」
と言われ、用意されてたスポドリの粉を入れる。
朽井「ペットボトルでいいか。」
とペットボトルで混ぜ、指定された場所におく。そうすると
コウ「はーい、一旦休憩入れるぞー!30分後にもまたさっきのことをやってもらう。さっきタンクでスポドリ作ったからそれ飲んだけー。」
少し離れたところで残ってるお茶を飲む。みんな汗をかいている。当然のことだが、この春先で汗が見えるくらいだ。激しいんだろ。
朽井「ん?」
と2人組が俺の方に近づいてくる。
「なぁーなんでそんな服着てるん?」
「かっこいいなー。他にもあるの?」
朽井「これしか持ってない。他にもある。桜と波やったかな。それ以外覚えてない。」
「そうなんや。あ、私は松田好花で、こっちは」
「富田鈴花です!2人合わせて」
「「はなちゃんずです!!」」
朽井「・・・あ、うん」
松田「反応薄いなー」
富田「そんなに微妙なの?」
朽井「はじめて会ってそんなこと言われたら戸惑うだろ。」
富田「じゃあ、美穂ー!」
もう1人追加。
「何何、どーしたの?」
富田「あれやるの。」
「えぇー。やるの?」
松田「ほら、せーの!」
「「「私達3人合わせて、ゴリゴリドーナッツ!!!」
朽井「ふっ、なんだよそれ。」
松田「やっと笑った!!」
富田「けどまだちゃんと笑ってないからなんかやろ?」
「えぇー、やるの?」
松富「「じゃやらなくていいです。」」
「やるよ!」
キョトンとする俺。
「えぇー、笑ってよ!!」
朽井「そんなこと言われたって。その前に名前は?」
「渡邉美穂って言うの!」
朽井「渡邉ね」
「みんなどーしたのですか?」
松田「あ、ひなの。今朽井君を笑わしてるの(笑)」
「そうなんですね。私、上村ひなのって言います。みんなからひなのって呼ばれてます。」
朽井「上村ね。」
ひなの「ひなのって呼んでくれないんですか?」
朽井「呼び方なんてなんでもいいだろ。無難に苗字呼びしてる。」
ひなの「そ、そうなんですね。同級生なんだから呼んで欲しかったのに。」
朽井「ちょっと待て。そんなことで悲しそうにするな。」
ひなの「じゃ呼んでくれますか?」
何故か追い込まれてる俺。
松田「じゃ、私は好花って呼んでよ!一年同士でしょ?」
富田「私は、すずって!」
渡邉「私、美穂ね!」
朽井「おいおい。待て待て。」
追い詰められている。
「みんな休憩終わるよ?」
「そろそろ準備しないと」
「はよしいや。」
「けどなんか楽しそう。」
ここに来て救世主か?
松田「あ、愛萌と美玖、菜緒とひよたん。今朽井君に名前で呼んでもらえるから頑張ってるからちょっと待って!」
「もー、じゃあとちょっとだけだよ?」
おーーいぃ。助けてくれよ!
「じゃ私も名前でよんでもらおぅ。私宮田愛萌!」
「愛萌?!」
「じゃ私は、おすしって呼んでもらえるか交渉するね!私は金村美玖って言うの!!」
「もうみんなったら、私は小坂菜緒。菜緒って呼んでね。」
「私は、濱岸ひより。私も名前で呼んでよ。」
おいおいおい。
「私達も名前で呼んでください!!」
「私もー!」
さらに追加される。
「私は、丹生明里です!名前でもあだ名でもいいんで!!」
「私は、河田陽菜です。」
朽井「ちょ、わかったからそんなに詰め寄るな!!」
その距離を置いたところでは・・・。

「何あれ、あの子詰め寄られてるよ?」
「なんか、最初笑うかどうかやってたみたい。」
久美「これは時間過ぎるね(笑)」
潮「あーあー、私も名前で呼んでほしいなー。」
高瀬「私は泣かせた罰で呼ばせるわ
(笑)」

朽井「なんでもいいから助けろーー!!」
その後佐々木の一声で解散になったが、結局同期メンバーは名前呼びをすることになった。また噂が広がる・・・。


■筆者メッセージ
2期生とひなのを出してみましたが、少し強引過ぎたと思っています。
もう少し日向坂話は続きますが、あと3話くらいで終わる予定です。
そのあとは夏頃にしようかな。
追記ー
コウ先生
キャプテン達の顧問
朽井の居候先の親父と知り合いで理解者
満腹定食 ( 2021/02/23(火) 09:02 )