第5章
01
もう、後数週間で卒業式が来るある日、優希は朝からテレビを見ていた。この日、美桜と遥は遊びに出掛けており父と母は仕事に行っていた。美音も学校に行っており家には優希と優子しかいなかった。だが、優子は先程家を出たので優希1人だ。

「暇だなぁ…」

ついこの前美桜と悠太と麻友とWデートしたが、それからは優希は特に家を出ることはなかった。

「はぁ…もうすぐ卒業か。なんかほんとあっという間だったなぁ…」

いよいよ卒業と思うと何故か寂しかった。それもそのはず、優希は卒業したら福岡に住むからだ。既に話しているのは担任の指原先生とついこの前のWデートで話した麻友だけだ。まだ親にも姉にも麻友以外の友達、そして妹の美音にも言っていなかった。

(どっかでは言わないといけないよなぁ…てか、早いとこ言わないとあかんよな。)

ずっと黙っていてもだめだ。あの時、麻友にはすっと言ったが…

「はぁ…」
「なーにため息なんかついてるの?」
「姉ちゃん!?いつの間に…」
「あんたがぼーっとしてる時に帰って来たわよ。」
「そうなんだ。」
「優希、暇でしょ?」
「まぁ…特に何もすることないから。」
「買い物に付き合って。」
「えー…さっき行ったんじゃないの?」
「行ったけど、よう考えたら私1人じゃ無理だと思ってね。」
「どんだけデカイ買い物するのさ?」
「いいから、ほら行くよ。」
「ちょっと待ってよ…」

姉に腕を引っ張られ優希は買い物に付き合わされた。

夜明け前 ( 2018/08/18(土) 17:17 )