第2章
03
病院へ向かってる途中、優希は尚に聞いた。

「なあ尚、お前の母さんなんか病気持ってるの?」
「ああ、母さん…癌なんだよ。」
「癌って…再発か?」
「多分な、一回母さん俺が帰ったら家で倒れてたんだ、中学の時だったかな。パニックになったけど、急いで病院に電話して親父にも電話したんだよ。その時にわかったんだ、母さんが癌って。」
「そうだったのか。じゃあ一回入院して癌は摘出したのか。」
「そうだと思ってたんだ。けど、前に前あった癌細胞が転移してたらしいんだよ。母さん、『薬飲んでるから大丈夫よ。』って言ってたけど…まさかまた倒れたなんて…」
「そうか…あ、ここか?」
「うん、えーと受付は…」

受付で母親が入院してる部屋を聞き、尚と優希はそこへ向かった。

「親父?尚だけど…」
「尚か、と…君は?」
「俺の友達で優希、親父…実は今日からしばらく学校出校停止で…」
「何をしたんだ?」
「ちょっとこいつにカッときちゃって…」
「全く…優希君だったかな、馬鹿息子がほんと申し訳ない。」
「いえいえ、俺も同じことしちゃったんで…お互い様です。」
「で、母さんは…」
「ああ…癌の再発だ。転移したとこのな。」
「薬…飲んでたんだよね?」
「それが後で聞いたんだが、途中で飲むの止めたらしいんだ。もう大丈夫だろうって勝手にな。」
「母さん…で、今は?」
「明日手術。先生の話では転移は今はしてないって話だから。」
「よかった…母さん今寝てるの?」
「ああ。でもちょっと待てよ、母さん…母さん、尚が来たぞ。」
「ん…んん、尚が?尚…」
「母さん…ごめん、俺間違ってた。母さんいなかったら…俺、何にも出来ない。ほんと…馬鹿な息子でごめん。」
「いいのよ、母さんもあなたにいろんなこと言いすぎたみたい。いろんな自由奪ってごめんね、尚…彼女いるのよね?」
「うん。」
「今度連れて来なさい。」
「え…母さん許してくれるの?」
「ええ、彼女さん幸せにしなさいよ。」
「ありがと、母さん。親父も。」
「よかったな尚。」
「ああ…優希もありがと。」
「俺は何もしてないよ。」

尚の母親は癌で入院していた。そして、尚と両親の確執はなくなった。

夜明け前 ( 2018/03/04(日) 11:09 )