第6章
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ホテルに着くや否や、優子は風呂場に行った。優希はベッドに寝転がっていた。姉からの誘い…2学期の終業式前、松井先生と約束していた。だが、これを断ったら姉とのこれからの過ごし方が気不味くなってしまう。

(悪いのはわかってる。けど、俺の初恋が義姉ちゃんだし…それに、弁えたらいいし。よし…多分最初で最後だろうけど、義姉ちゃんとの思い出作ろ。)
「優希一緒に入る?」
「え?一緒って…」
「昔は入ってたじゃない、入りなさいよ。」

風呂場から姉の誘いがあった。少し躊躇いがあったが、優希は服を脱いで入った。

「あんたと一緒に入るのいつ以来?」
「さぁ…小学2年までは一緒に入ってた気がするけど、後は美音と義姉ちゃんが一緒だったような…」
「そっか、美音と私だったね。だから優希とはそんなに入ってないか。まぁ…優希も思春期迎えてたしね。」
「うん。」
「それにしても、やっぱ男らしくなったんじゃない?」
「そうかなぁ…久々に会ったからそう思うだけじゃない?」
「それもあるけどさ。ねえ優希、体流そうか?」
「え…それはいいよ、自分で洗えるし。」
「いいからいいから、ほら出て出て。」

姉に急かされながら優希は湯船から出た。姉に体を洗って貰えるのは、ほんと久々だった。

「見ない間に大きくなったね優希。」
「ありがと。」
「部活とかしてたの?」
「ううん。父さんと母さん仕事でほとんど留守だったから、美音1人じゃ可哀想だから、部活辞めた。」
「ずっといなかったの?」
「2学期終わった時に久々に会ったかな。それまではたまに帰って来てたらしいけど、会わなかったから知らなくてさ。」
「そっか…それは大変だったね。」
「慣れたらなんとかなったけどさ。でも、父さんらいないとやっぱ寂しいよ。ずっと美音と2人だったし、義姉ちゃんも仕事とかあっただろうし…」
「そうね。でも、優希がここまで成長してるとは思わなかったなぁ。姉ちゃん嬉しい。さ、後ろ洗えたし優希前向いて。」
「ま…前?前は自分で…」
「躊躇わない躊躇わない。」

また急かされ優希は渋々前を向いた。前を向けば、姉の綺麗な裸体が姿を現した。

(やっぱ義姉ちゃんの裸綺麗だな…)
「ここも洗うから。」
「いや義姉ちゃんそこは…」

止める間もなく、姉は洗い出した。石鹸が優希の一物を覆い、擽ったい気分だった。

「あまり動かないでよ、洗いづらいでしょ?」
「そうは言うけどさ…擽ったくて我慢なんか…」
「もう…だらしないね、洗えたからいいけど…じゃ、流すよ?」

少し呆れながら石鹸を落とされ、優希はさっぱりした。

「綺麗になったね、あれ?優希、ここ何で反応してんの?」
「何でって…義姉ちゃんが洗うからでしょ。」
「私の所為なの?あんたが変な想像したからでしょ?」
「別にそれは…」
「じゃあさっきから私の体しか見てないけど、これは私の気の所為?」
「う…」

故意ではないが、目線に入ってしまい優希の一物は反応してしまった。まぁ…姉に触れられたというのもある。

「はぁ…昔と変わらずおっぱい好きなんだね優希は。」
「からかうなよ…」
「うふふ…たまに子供っぽいとこあるじゃん。2人きりなんだし、今日は私に甘えちゃいな。」
「え…義姉ちゃんいいの?」
「だから、ホテル入ったんでしょ?だめだったら買い物して帰るわよ。」
「それはそうか…」
「私としたかったんでしょ?」
「うん…」
「正直でよろしい。でも、勘違いしちゃだめよ?あんたは彼女いるんだし、一応姉弟なんだからね?」
「わかってるよそれくらい。」
「んふふ…おいで優希。」
「義姉ちゃん…」

優希は姉に近づくと姉の首に腕を回した。

夜明け前 ( 2017/12/28(木) 17:53 )