03
翌日、美桜はまた両親達と仕事の関係で付き添いだった。優希は今日は家にはおらず、福岡の街中をぶらぶらしていた。昨日、家で暇すぎたため家から出て、何か買ったりはしないが、とりあえず外に出た。
(外に出ても暇なのには変わりはないけどね。)
確かに何も買わないなら前日と一緒、外か家かの違いだけだ。と…
(あれ?昨日美桜の家に来た子達だよな…)
路地裏にいたのは、昨日美桜の家に来た奈子と美久。だが、優希はどっちがどっちかわからない、昨日来たとしかわからなかった。
(なんか気付かれたら面倒だし…離れよ。)
福岡に来てまで、面倒なことは勿論したくなかった。気付かれない場所まで去ろうかと思ったが…
(ん?気付いた?)
こっちに向かって来た。優希は慌てて逃げた。人混みに紛れながら…これなら逃げれると…
(撒いたかな?)
優希は人混みの少ない路地裏に隠れた。
(助かった…)
優希は安心した、が…それも束の間だった。
「お兄さん。」
「うわっ!」
「逃げれたと思いました?」
「え…いつの間に…」
「またお姉ちゃんと一緒じゃないんですか?」
「え…う、うん。」
「よかった…」
「え…」
「来てください。」
「ちょ…」
2人に連れてかれた優希、やって来たのは家。2人が住んでる家なのか?
「入りましょ?」
「ちょ…待ってよ。」
(この2人…ただの女の子じゃない。)
大丈夫か優希?