04
翌日、彩はAKBメンバーと一緒に収録に臨んでいた。真人は遠くから見ている…なかなか近くで見れない、それどころかメンバーと話したのは高橋ぐらいだ。他のメンバーは真人のことに気付いているのか?
(なんか無視られてる気がするなぁ…普通に素通りするからなぁ…嫌われてるのか?)
そう思うと不安で仕方ない…真人に笑顔はなくなった…
「まーさとさん。ちょっと暗すぎ。」
「彩か…お疲れ。」
「いや暗すぎですよ…どうしたんですか?」
「なんもないけど…」
「真人さん東京来てから変ですよ?」
「そうか?」
「だっていつもみたいな元気ないし…こんな真人さん好きじゃないな…」
真人もわかっていた、東京来てから変なのを…だけどわからない…このままメンバーと話せず仕舞いか…
「真人さんにさや姉。」
「たかみなさん。」
「真人さん大丈夫ですか?」
「あ…ああ…大丈夫です。」
「えっとまゆゆにゆきりん、それから珠理奈。」
「初めまして。」
「初めまして真人さん。」
「さや姉かっこいいマネージャーさんやね?」
「そうなんですよ。」
(まゆゆにゆきりんに珠理奈…はあ…華があるなぁ…華が…)
「真人さんこっち…」
「えったかみなさん?」
「ちょっと真人さんと話したいことあるから。」
「たかみなさん行っちゃいましたね。」
「さや姉せっかくやから食べに行かへん?」
「いいですけど…」
高橋に引っ張られ真人はどこか行ってしまった。今更探しに行っても無駄だ。
「さや姉行こか?」
「あ…はい。」
一方高橋に引っ張られやって来たのは昨日来た場所だ。
「やっと2人きりだね?」
「あ…あの高橋さん?何のマネ?」
「昨日はさや姉に邪魔されちゃったから…」
「邪魔って…あの高橋さんそれはまずいと…」
「噂があるんだよねぇ…」
「う…噂?」
「なんかあるマネージャーさんが、一部メンバーとエッチしたって噂をね…」
「えっ…」
「噂だからさほんとかどうかわからないけど…でも私はいると思うんだよねぇ…」
「……………」
真人はなんとかしてこの場を去りたい…言うまでもなく犯人は真人、このままいけば高橋にやられる…真人は立ち去ろうとするが…
「真人さん?どうしたの?」
「えっ…と…トイレに…」
「そんな感じしないけどね?それにさっきから変な汗出てるよ?どうしたのかなぁ…」
「き…気のせいですよ…あ…あのトイレ…」
真人はトイレに行こうとする…が…
「えっ…ちょ…高橋さん…」
「逃げるでしょ?」
「な…何がですか?」
「そろそろ自供した方がいいと思うけどね?」
「あ…あの何の話…」
「真人さんでしょ?一部メンバーとエッチしたって噂の犯人は…」
「う…」
逃げ場はなくなった…
「えっ…あの…」
「さや姉ともしたんでしょ?」
「いや…あのそれは…」
「みるきーもじゃないの?後は菜々ちゃん…」
「う…」
高橋にはお見通しだったのか?真人は崩れさる…
「そうみたいだね?」
「気付いてたんですか?」
「さや姉とあんな仲良かったから変だと思ってさ…私が言ったメンバーとは認めるの?」
「はい…」
「……………」
高橋に何されるのか真人はビクビクしていた…警察に通報されるのか?しかし…意外な言葉がきた。
「私もいいかな?」
「へっ!?」