01
真人はメンバーから好かれていた。
「さや姉羨ましいわ…」
「何で?」
「だってこんなかっこいい人がマネージャーやもん。」
「そんなことないって、なぁ真人さん。」
「ええ…彩さんのおっしゃるとおりですよ。」
「そうやけどさ…そういえばさや姉今度さ、真人さんとさや姉とみるきーと私でご飯食べに行かん?」
「私はええけど、真人さんいい?」
「別に構いませんよ。」
「よかった。じゃあ詳しいことはまた連絡するわ。」
「わかった、じゃあね。」
真人と彩は早足で楽屋に戻る。
「遅い!」
「山田帰っとればよかったのに…」
「あかん!絶対真人独り占めするから。」
「はいはい…」
「何で2人とも会ったらすぐ喧嘩するかなぁ…」
会えば真人の取り合いで言い争う…真人は呆れていた…
「そういや今度真人さんと私でご飯食べに行くから。」
「だめだよ、うちも行く。」
「悪りぃが菜々、もう無理だ。」
「えー…」
「前私荷物持ちやったし、今度は真人さんと2人きりやからね。」
「尾行しよ〜…」
「警察に訴えるぞ?」
「それは嫌。てかほんま2人きり?」
「ううん…私と真人さんとみるきーとけいっち。」
「4人か…てかまさか真人…」
「そんなつもりないから、むしろ俺は付き添いやから。」
「怪しいな…」
「大丈夫やから心配せんといて。やもんで山田留守番頼むね。」
「はいはい…」
「詳しいことはまた連絡来るらしいでさ、そん時頼むな。」
「はあ…辞めなきゃよかった…」
「不貞腐れた。」
「さ…帰るか?」
「真人は可愛い子に弱いからな…」
「山田はオバちゃんやからな…」
「やかましいわ!」
菜々と彩は決して仲は悪くないが、真人が絡むと何故か喧嘩になる…お互い重要なだけに、喧嘩は避けてほしいといつも願う真人だった。