第9章
01
山本がグループを電撃卒して4ヶ月…真人と山本は一緒に過ごしていた。当初は時々山本が真人の家に遊びに来たりする感じだったが、いつの間にか同棲状態に…そして、山本はここ最近料理を頑張っている。真人のために…

「しかし彩さんもうまくなりましたね…」
「もうええ加減『彩』って呼んでよ?」
「もうこれは癖ですから…」
「うちは『真人』って呼んでるんやからさ…」
「そのうち…」
「そう言って永遠にうちは呼び捨てで呼ばれへんのや…」
「すいません…」

最近、二人とも呼び方を変えたようだ。だが、真人は性格上、しばらく『彩さん』って呼ぶだろう…

「はあ…卒業して4ヶ月か…」
「あっという間でしたね…」
「ほんまやな…」
「でも、何もすることないですからね…」
「何言ってん…この子のこと忘れてへん?」
「えっ…ああ…」

山本は少し出てきたお腹を撫でた。太ったのではない、そう…山本は妊娠したのだ。ちょうど4ヶ月前だった。やはり、できてしまったようだ。そのため、公には出してないが、密かに結婚した。発表されたのはつい数日前だ。

「秋元先生に感謝やな…」
「ですね…ってか彩さ…えっと彩…」
「やっと言い直した。んで、何?」
「何で下着着けてへんの?」
「さすが真人、気づいた?」
「『きづいた?』じゃないよ…何で着けてないの?」
「だって、おっきすぎて…」

妊娠したことにより、成長してしまった山本のおっぱい…おっぱい好きの真人にとってはありがたいが、こういう普段の状態では目のやり場に困る…

「真人顔赤いで?」
「う…うるせー。」
「ひょっとして…」
「馬鹿、違いますよ。」
「ふぅ〜ん…」

ピンポーン

「誰か来たで?」
「はいはい…って菜々?」
「ヤッホー!真人、元気?」

何と、何の連絡もなしに山田がやって来た。

夜明け前 ( 2015/12/22(火) 16:22 )