02
「えっ…ええ!?」
なんと山本は浴槽に浸かったまま寝ていた。東京から今日帰ってきたから、疲れが取れきってないのだろう…
(こんな無防備な彩さんを初めて見た…)
真人が風呂場のドアを閉めようとしたとき、運悪く山本が目を覚ました。
「ちょ…真人君何してん?」
「えっ…いやその…」
「まさか覗き?」
「ち…違いますよ。あまりに遅いんで見に来たんですよ…まあ疑われても仕方ないですけど…」
「そうやった。つい気持ちよすぎて寝てもうたんや。真人君ごめんな、なあ一緒に入らへん?」
「えっ…いいですよ…後で入りますから…」
「お願い…」
「しかし…」
真人は断ろうとしたが…
(だめだ…断れん…)
一緒に入ることに…
「真人君ってえう体やな…」
「そんなことないですよ…」
「羨ましいわ…」
「彩さんに褒めてもらえるとちょっと恥ずかしいです…」
「何でや…でも、男の人と一緒に入るの初めてだな…」
「普通一緒に入らないですからね…」
「せやね…」
とはいえ、お互い何もタオルとかで隠していない…話が終わるとお互い顔を逸らす。
(彩さんやっぱりスタイルええな…あかんあかん何考えてんねん。落ち着け落ち着け…)
(何か真人君のあそこおっきいな…これがうちの中に…って何考えてんねんうち…)
やがて山本が口を開いた。
「真人君…」
「は…はい…」
「あの…そのえっと…」
「どうしました?」
「えっと…その真人君の…その…あ…あそこが…」
「えっ…あ…いやこれは…」
真人は恥ずかしくなり手で隠した。真人は風呂場から出ようとした。だが…
「待って…」
「えっ…ちょ彩さん…」
「見せて…」
「いやだめですって…」
「山田とはしたんやろ?」
「えっ…まあはい…」
「うちはあかんの?」
「だって彩さん…その…初めてじゃないですか?」
「真人君にあげたいの…うちの初めて…」
「彩さん…」
「お願い…真人君…うちとしよ?」
「うーん…」
こんなに頼んでるのに断れる筈がない…
(確かに秋元先生に言われてた…『山本は男性経験がない。』って…でもな…どうしよ…)
「真人君…やっぱりあかんの?」
山本は今にも泣きそうだ。
「わかりました。でも、みんなに内緒ですよ?」
「うん。ここでする?」
「どこでもいいですよ…」
「真人君…優しくしてね…」
「はい。」
真人は山本の唇にキスをした。