第2章
02
「んん…ここは…」
「真人君気づいた?」
「山本さん…ここはどこ?」
「うちの楽屋やで。大丈夫?」
「何で俺よこたわってるんだ?」
「真人君突然失神するんやから…」
「失神…あ…」
(そうや…山本さんの顔が近すぎて失神したんや…思い出した。)
「柊ちゃんとここまで運ぶのに大変やったんやで?」
「すいません…」
「ひょっとして真人君って付き合ったりしたことないん?」
「なんですか突然?」
「だってうちが顔近づけたら突然失神するからさ…」
「あれは突然でびっくりしたんですよ…僕前に好きな子いてちょっとの間でしたけどいましたよ。」
「そうなんや…」

山本の表情が少し曇った。

「うちそんな経験ないからな…」
「えっ?」
「ううん…なんでもないで。そうや、真人君明日さ家に来やへん?」
「えっ?いいんですか?」
「うん。明日休みやしさ、おいでよ。」
「そっか明日休みだった。じゃあ明日お邪魔させていただきます。」
「ええよ。」
「…ってか山本さんの家どこですか?」
「あれ?知らんかった?えーとじゃあ今から教えるわ。」

こうして真人は明日山本の家にお邪魔させていただくことになった。

(ほんとにいいんかな…まあ山本さんが言うならいいんだよね?心配しすぎか…)

夜明け前 ( 2015/12/08(火) 21:54 )